・<ナチュラルメディシン・データベースとは何か>
ナチュラルメディシン・データベース(以下、NMDB)は、アメリカ西海岸のストックトンに本拠を置く100名を超えるリサーチャー、専門研究員から構成される民間組織によって構築されているデータベース。
現在、40ヵ国以上の国々が同データベースをもとに患者へのアドバイスや健康食品・サプリメントの摂取に役立てられている。
専門家向けにサプリメントに使用されている素材を幅広く網羅し、その有効性、安全性、医薬品との相互作用などの精査において現在最も信頼のおける世界的情報源のひとつになっている。
アメリカのFDA(医薬食品局)やNIH(国立衛生研究所)の国内機関はもちろん、イギリスやカナダ、オーストラリアなどの国家行政機関が公式採用して職員向けに公開している。
とくにアメリカでは、すべての大学病院、ほとんどの大病院がライセンスを取得して勤務医に公開しているばかりか、ほとんどの医薬品や食品会社も採用し、顧客相談窓口などで活用している。
イギリスでも、ほぼすべての医薬品情報センターがライセンスを取得し公開しており、カナダでは10州のうちの6州すべての薬局にライセンス取得が義務付けられている。
また、英語圏、スペイン語圏の各国で350万人がアカウントを所有している。
我が国でも、2009年から日本医師会の会員がデータベースの邦訳版にアクセスすることが可能となった。
10年2月には、国民生活安全対策委員会から日本医師会に出された答申において、「健康食品の有効性や有害性・医薬品との相互作用などの情報に容易にアクセスできるシステムNMDBの構築」を急ぐよう呼びかけている。
我が国のすべての日本医師会の会員が日医ホームページ「メンバーズルーム」を経由して無償で閲覧することができることから、「健康食品による健康被害を防止する」ためにNMDBの活用を推奨しているのである。
JAHFIC・一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センター(理事長:田中平三)はNMDBを日本対応版にして関係者に広く活用してもらうために設立された。
理事長の田中平三氏は元(独)国立健康・栄養研究所の代表理事(理事長)で我が国の疫学会の大家でもある。
特定保健用食品制度設計にもかかわった人物で、厚生労働省や消費者庁で過去に行なわれてきた健康食品やサプリメントに関する重要な会議では座長の要職を務めてきた。
ほかにも城西大学の和田政裕教授をはじめ、医学・薬学界の大家が理事として顔を並べている。
JAHFICは、玉石混交といわれる健康食品・サプリメント業界のあり方に警鐘を鳴らし、健康食品やサプリメントを安心して消費者が使用できるよう、正しい評価と適切な使用を訴えるために設立された。
健康食品・サプリメントの審査や評価、教育に関わる医学・薬学・栄養学・農学・理学・工学・保健学などの幅広い研究者人脈を有効に活かし、学術者を中心とした第三者的評価に基づいた審査・評価システムの構築を図ることを目的にしている。