長時間作用型β刺激薬(LABA)の安全性 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・ミニシンポジウム13
気管支喘息―治療2
座長:岩永賢司1), 笠原慶太2), 安場広高3)(近畿大学医学部呼吸器・アレルギー学1), 昭和大学横浜市北部病院呼吸器センター2), 三菱京都病院呼吸器・アレルギー科3))

MS13-8.FeNOと気道過敏性でみる長時間作用型β刺激薬(LABA)の安全性

粒来崇博 釣木澤尚実 龍野清香 福冨友馬 谷本英則 押方智也子 関谷潔史 前田裕二 大友 守 谷口正実 秋山一男
国立病院機構相模原病院臨床研究センター


--------------------------------------------------------------------------------
【背景】LABAは気管支喘息治療における吸入ステロイド(ICS)に追加するコントローラーとして推奨されるが,強力な気管支拡張効果のために気道炎症を残存させてしまう危険性がある.

そこで,当院治療中の気管支喘息患者におけるLABA使用による気道炎症の残存を調査する.

【方法】当院アレルギー科でICS治療により安定した気管支喘息患者192名を対象とした.

FeNO(オフライン法),呼吸機能,気道過敏性検査(アセチルコリン)を行い,LABA使用の有無と気道炎症,気道過敏性の程度を比較した.

【結果】LABA未使用140例,LABA併用52例.平均値比較でICS(Bud換算)891.4 vs 1405.4(mcg/日;p=0.002),%FEV1:89.8 vs 81.7(%;p=0.001),と有意にLABA使用群で重症であるにもかかわらず,FeNOはSIEVERS法:32.1vs35.6(ppb;p=0.46),CEIS法:44.5 vs 52.9(p=0.25),logPC20:3.85vs 3.68(p=0.060)で有意差はなかった.

また,重回帰分析でlogPC20に影響するのはICS量やLABA使用の有無ではなくFeNOと予測一秒率であった.

【結論】LABAは適切な吸入ステロイド量に併用すれば気道炎症の残存の危険性は少ない.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催


runより:長時間作用型β刺激薬(LABA)はメプチンエアー、セレベント、ベロテック等の事です。