・ミニシンポジウム13
気管支喘息―治療2
座長:岩永賢司1), 笠原慶太2), 安場広高3)(近畿大学医学部呼吸器・アレルギー学1), 昭和大学横浜市北部病院呼吸器センター2), 三菱京都病院呼吸器・アレルギー科3))
MS13-#4.難治性喘息に対する高用量白血球除去療法による治療の試み
石塚 全1) 久田剛志1) 柳谷典子1) 小野昭浩1) 宇津木光克1) 古賀康彦1) 岩崎靖樹1) 砂長則明1) 土橋邦生2) 森 昌朋1)
群馬大学大学院病態制御内科学呼吸器・アレルギー内科1) 群馬大学医学部保健学科2)
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白血球除去療法(LCAP)は薬物抵抗性の関節リウマチや潰瘍性大腸炎に対して,臨床症状の改善目的に使用されている.
セルソーバCS-180Sでは白血球吸着性能の高い不織布を用いて大量の血液を処理する高用量LCAPを実施することができる.
今回,群馬大学医学部附属病院IRBの承認を得て,難治性喘息患者を対象として高用量LCAPの安全性と有効性に関する検討を開始した.
【対象および方法】現在までに難治性喘息患者2例に対してLCAPによる治療を行った.
4週間の前観察期間後,CS-180SによるLCAPを1週間隔で計2回施行した.
1回の血液処理量は5Lを目安とした.
2回目のLCAP施行後4週間を後観察期間とした.
【結果】重篤な副作用はなかった.前観察期間に比べ,後観察期間でのAsthma control test点数の改善(症例1:7点→20点,症例2:10点→23点),治療2週間後での呼気NO濃度の低下(症例1:280ppb→104ppb,症例2:210ppb→88ppb)がみられた.
【考察】高用量LCAPは難治性喘息の気道炎症を抑え,症状を改善させる可能性がある.
(共同研究者:群馬大学医学部附属病院ME機器部門 小池明生,群馬大学大学院泌尿器科学 羽鳥基明,鈴木和浩)
第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催
runより:これは薬物アレルギーの方に朗報ではないでしょうか?
他の症状にも応用できそうで今後が期待されます。