気管支喘息を合併する慢性好酸球性副鼻腔炎術後の検討 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム12
気管支喘息―治療1
座長:三浦一樹1), 市丸智浩2), 長瀬洋之3)(秋田赤十字病院呼吸器科1), 佐賀県立病院好生館小児科2), 帝京大学医学部呼吸器・アレルギー学3))

MS12-11.気管支喘息を合併する慢性好酸球性副鼻腔炎術後の検討

森田恭平1) 池田浩己2) 西山秀樹1)
日本赤十字社和歌山医療センター呼吸器内科1) 日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科2)


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鼻茸を有する慢性副鼻腔炎はその30~70%に喘息の合併があると言われている.

近年,保存的加療に抵抗する慢性好酸球性副鼻腔炎に対して鼻内内視鏡手術(ESS)を実施し,副鼻腔炎および気管支喘息の症状改善をみるとの報告が数多く見受けられる.

当院にても平成20年より当院耳鼻咽喉科にてESS実施の気管支喘息症例に対し,当科でも経過観察を行っている.

ESS後,著明にピークフロー値(PEF)を含む喘息症状の改善をみた症例を春季大会で報告した.

今回当院耳鼻咽喉科にてESSを施行後に病状が改善もしくは再燃した症例について検討した.
症例1:30歳女性 鼻閉を主訴に耳鼻咽喉科受診.市販の解熱鎮痛薬にて皮疹および呼吸苦出現の既往あり.ICS導入後ESS施行.PEFは術前300L/minであったが,術後4週間で340L/minに改善を認めた.

鼻ポリープ再発は認めずに経過.
症例2:33歳女性 鼻閉を主訴に耳鼻咽喉科受診.既往歴に喘息.ESS実施後4ヶ月で局所ポリープ再燃.

ICSの増量を行ったが同時に夜間の喘鳴および呼吸苦,腹部症状が出現した.好酸球性胃腸炎合併と診断に至り,経口ステロイド投与開始.

腹部症状を中心に改善を認めた.
その他の症例とあわせ,ESS後の喘息コントロールを含む問題点について議論したい.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催


runより:鼻の症状の改善は喘息の改善に大きく貢献するという1例です。