化学物質不耐性における神経の可逆性:第2部 | 化学物質過敏症 runのブログ

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http://www.env.go.jp/chemi/report/h17-03/24.pdf


・第三章 病的疼痛における神経の可塑性
過敏性獲得、自覚的健康の訴え、および持続する覚醒
本論文の目的は過敏性獲得は多種類化学物質過敏症だけではなく、もっと多くの自覚的健康障害とされる一連の疾患も、精神的基礎にあることを明かにすることである。

これらの状態では、持続する覚醒や持続するストレス反応が重要な発症因子である。

他覚的所見もなく、自覚症状のみを示す患者に対して「適当な診断名」や「説明不能の症候群」としてこれらの状態が扱われている。

多種類化学物質過敏症、流行性疲労、慢性疲労症候群、消耗、ストレス、複合中毒、環境病、放射線、食物不耐性、機能性消化不良、過敏性腸炎、筋痛性脳炎、ウイルス感染後症候群、ユッピ-感冒、生体消耗症のような名前が付けられている。

これらが一つの関連疾患か、それとも別個の疾患群かが問題である。

今一つの問題は、過敏性獲得はこれらすべての疾患の精神生物学的な機序であるかである。

さらに持続する覚醒は、神経回路に過敏性獲得の発症を促進する可能性があるのであろうか?。

本展望では、筋痛、骨格痛に主眼を置いた。

この痛みというものは、病気の補償行為や、作業不能性のための最もしばしば認められ、また最も贅沢なものである。

とはいえ、他の訴えもこの範疇に入るであろう。


ヒト中枢神経における急性および持続性疼痛の出現:本態性多種化学物質過敏状態の強力な説明

痛みの研究は種々な意味で本態性多種化学物質過敏状態の研究の助けになると思われる。

他覚的な所見が得にくい症状であるが、痛みは本態性多種化学物質過敏状態ではしばしば認められる症状であり、他の多くの症状と同様に自覚的な症状として挙げられている。
しかしさらに、持続する痛みや異常な痛覚反応の発生の基盤となっている中枢神経の可塑性変化は環境化学物質に過敏に反応する症状の発生との類似性もある。

ヒトの機能性脳画像の研究では、痛覚刺激により引き起こされたは急性の痛みの感覚は大脳の広範囲のネットワークの活性化を伴うことが分かってきた。その部位としては、視床、体性感覚の、Reil島の、そして前帯状領域の脳が含まれる。

この領域の異常な活動は、多数の患者で末梢や中枢の障害時に痛みを伴ってくる(神経症痛)。

正常人でも、この領域の活動は自覚的な痛みの感覚に関係しており、催眠や注意集中のような認識力の大いに干渉され、情緒によっても影響される。

その他、期待のような認識力を伴う要因は痛覚に強大な影響を及ぼす(例えばプラセボによる無痛化)。

これらの効果は、高次大脳構造と脊髄下降性の痛みの活動に依存しているように思われる。

これらの精神的な過程は、臨床での痛みを軽減をさそい、急性の痛みから持続性の痛みへの移行での中枢神経の役割を減らしたり、促進したりして痛みを軽減できるかもしれない。

自覚的な症状に対する中枢神経の研究は、持続性の疼痛状態の発症に高次中枢神経/心理学的過程が変動や変質を加えているいる可能性を追求することが必須である。

これらの因子がまた本態性多種化学物質過敏状態の症状出現に関与しているかもしれない。


runより:第2部スタートです。

私の痛みのほとんどが炎症ですが、神経痛を起こす時もあります。

化学物質過敏症だけでなく、上記の疾患にも影響する化学物質不耐性。

研究心を刺激されます。