化学物質不耐性における神経の可逆性:第一部6 | 化学物質過敏症 runのブログ

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化学物質に対する反復発作的な曝露:化学物質不耐性に何が関連するか?

反復発作的な曝露(episodic exposures)とは、種々の化学物質に対する断続的な急性曝露のことであり、通常急に起こり、短期間の影響を引き起こすもののことである。

曝露実験を行う行動薬理学的領域においては、個々の個体について量-反応関係を確立するためにepisodic exposure (変動の歴史)のパラダイムを検討するという長い伝統がある。

これらの実験においては、行動上の安定したベースラインがまず求められ、次に種々の量の薬が断続的に、例えば週に1回とか2 回とかで投与される。

この方法はうまく作られており、例えば被験者内実験デザイン(すなわち同一被験者内反復測定)は、エラーを低減し、有効量(effective dose) の全範囲において外挿可能となり、さらに薬剤感受性の個体差を見出すことに使用することもできる。

もちろん、この方法は可逆的な反応を示す物質についてだけ適用可能であり、別の曝露量に対する先に投与された曝露によって一回曝露量の効果が影響をされないということを確認しておく必要がある。

われわれは、成熟の雄ラットおよびマウスにおける行動に対する殺虫剤および溶剤の影響について検討するために、ベースライン・アプローチを使用している。

さらに、そのデータを用いた新しい確率論による耐性用量分析(dosetolerance analysis)は、化学物質に対する感受性に個体差があり、しばしばその個体差の大きさは何桁にも及ぶことを示唆した。

これらの結果より、化学物質感受性における個体差は以前から知られていたよりはるかに大きい可能性が示唆された。

環境リスクと公衆衛生
環境保健の役割について考察し、また再定義することを目的とした多くの先駆的な動きがみられている。

これには、環境保健へのInstitute of Medicine Roundtable やAmericanSchools of Public Health の後援の下での活動が含まれている。

両者ともに本報告書のもととなった”The role of Neural PlasticityinChemical Intolerance”のNYAS の会議と同じ月に開かれた会議である。

環境保健の分野へのわれわれのアプローチとその定義についての疑問点が、環境リスクと公衆衛生の問題点を考えるうえでの背景となっており、NYAS 会議の主催者からわたしに与えられた課題である。

わたしの講演では、神経系に関連し、しかも本学会の課題である説明できない症状とも関連する問題、環境保健を取り巻く広い意味でのいくつかの問題についても触れようと考えている。


runより:これで第一部完です。読んでいるうちに本当に頭痛がしました。

知恵熱ですかねw 難しい話なのは確かですが所々にうなずく事があります。