・アイオワ州化学物質過敏症患者の追跡調査
The Iowa Follow-up of Chemically Sensitive PersonsDonald W Black, Christopher Okishi, Steven Schlosser多種類化学物資過敏症患者の臨床症状と患者の自己申告による健康状態の9年間の追跡調査である。
1988 年に面接した患者26名のうち、1997 年に追跡可能であった患者が18名(69%)について、組織だった面接と自己記入問診票調査を行った。
精神科的な診断では、DSM?IV 判定で15名(83%)、15名(83%)が終生気分障害、10名(56%)終生不安障害、10名(56%)が終生身体型障害であった。
自己記入疾患行動問診票90年型では、1988 年とほとんど変わっていなかった。
もっとも頻発する10症状としては、頭痛、記憶喪失、忘れっぽい、のどの痛み、関節痛、思考の混乱、息切れ、背部痛、筋肉痛、および吐き気であった。全体としての評価では、2名(11%)が軽快、8名(45%)が相当にまたは非常に改善、6 名(35%)が改善、そして2名(11%)が不変または悪化であった。
SF-36健康調査での平均スコアでは、患者はUS の人間に比べて、自己申告での一般的身体機能、身体痛、一般健康度、社会的機能、情緒的な働きの障害または精神的な健康度は良好であった。
すべての対象者は多種類化学物質過敏症であると考え続けている。
そして16名(89%)は診断が議論の多いものであることを認めている。結論として、対象者は多種類化学物質過敏症の診断を強く受け入れている。
ほとんどの調査対象者は最初の面接時よりも改善されているが、なお多くの対象者は症状が残存しており、生活スタイルの変更を模索し続けている。