「食」という物差しを通じて、家庭や子育て、環境、農業、医療、福祉など、社会のありようを考える長期連載「食卓の向こう側」を始めて丸3年。
第9部「広がる輪」では連載をきっかけに、自ら動きだした人々を紹介します。
(この連載は「食 くらし」取材班の佐藤弘、大淵龍生、渡辺美穂が担当します)
●子どもが作る“弁当の日” 2001年、香川県綾川町立滝宮小学校の竹下和男校長=当時=が始めた取り組みで、第8部「食育 その力」で紹介。
子どもを台所に立たせて生きる力の基礎となる「暮らしの時間」を増やそうと、「親は手伝わずに、自分で作る」ことをルールとして実施されている。
■食卓の向こう側 第9部・広がる輪
「食卓の向こう側」の本紙連載がスタートして3年が過ぎました。
そこで訴えたことは、新聞というメディアの枠を超え、人と人との出会いによって広がりを見せ始めています。
本書は、2006年12月5日から18日にかけて本紙朝刊で連載した「食卓の向こう側・第9部 広がる輪」を中心に、連載に寄せられた読者の感想・意見や関連資料を添えて再構成しました。
子どもたちや若者が自ら弁当、みそ汁を作ることで暮らしの力を取り戻す活動、「食育推進都市」を目指す長崎県佐世保市の挑戦―。それぞれができる範囲から食、暮らしを変える「半歩先」の行動を踏み出し「さらに輪を広げよう」と動き出した人たちの活動を紹介しながら、現代社会で生きていくために必要な食育のあり方、可能性を探ります。
A5判ブックレット/500円
■食卓の向こう側 第9部・広がる輪
(2006/12/5~12/18掲載)
1. 弁当の日 この楽しさ伝えたい
2. 暮らし力 みそ汁作って学校へ
3. 和食 命紡ぐ文化取り戻す
4. 若い力 体験こそかっこいい
5. お産 命通じ生き方見直す
6. つながり 「モノより人」へ回帰
7. 心食同源 元気野菜に魅せられ
8. 食育都市 問われる挑戦の真価
9. 責任 親世代から次世代へ