大震災と化学物質:より詳しく30 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・■朝日7月1日 福島市の子10人尿からセシウム 仏のNGO検査

 福島県内の保護者らでつくる「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」など六つの市民団体は30日、福島市に住む6~16歳10人の尿を調べたところ、全員の尿から放射性セシウムが検出されたと発表した。
 依頼を受けて尿を検査したフランスのNGO「アクロ」のデービッド・ボアイエ理事長は、会見で「子どもたち全員の内部被曝が確認された。汚染の値は低かったが、さらに詳しい調査が必要だ」と話した。6団体は、子どもを最優先に内部被曝の検査をすることや、被曝を滅らす対策をとるよう政府と福島県に求めていく。
 検査に応じたのは、男子 6人、女子4人。いずれも福島ネットワークの会員の子どもで、福島市在住。うち1人は3月下旬に他県に避難した。

10人の尿を5月下旬に採取したところ、セシウム137が1リットルあたり0・43~1・30ベクレル、セシウム134が1リットルあたり0・41~1・13ベクレル検出された。
 福島県民への健康影響を調べる予傭調査でも、内部被曝を調べるために尿検査をしている。


■朝日7月1日 低線量 子の影響は 食品安全委、慎重議論

 低い線量の放射線は胎児や子どもにどんな影響があるのかが、内閣府の食品安全委員会で焦点になりつつある。

現状では、年間被曝量の上限や食品中の放射性物質の基準値は大人も子どもも同じ。

30日の作業部会では「年齢別に食品の影響を評価すべきだ」との意見も出た。
 食品安全委員会は厚生労働省の諮問を受けて、食品からの被曝による健康への影響を検討しており、作業部会では外部からの被曝も含めて調べている。
 子どもは成長期で細胞分裂が活発なため、放射線で細胞が傷つく可能性が大人より高い。また、これから生きる時間が大人より長い分、将来になって影響が出る可能性がある。

だが、子どもも含めて、100ミリシーベルトより少ない量の場合は、被曝と発がんのはっきりした関係は認められていない。
 同日の作業部会では、放射線の胎児や子どもへの影響について、これまでに明らかになっているデータを整理した。
 特に100ミリシーベルトより低い線量では短時間に放射線を浴びる急性被曝の場合「低線量でも影響が出る」とする論文も複数あり、評価にどの程度影響するのか慎重に検討していく。
 具体的には、「胎児期に医療上のX線を10ミリシーベルト浴びたとき、15歳までの小児がんが1700人に1人発生する」とした国際放射線防護委員会(ICRP)の報告書や、「不確実ではあるが、10ミリシーベルトを一度に浴びた胎児で、小児がんのリスクを増加させる」とした調査研究などが報告された。 

現状の食品の暫定基準は子どもへの影響も考慮している。

ただ、委員からは「放射線への感受性が年齢で違うことを踏まえ、年齢別に3グループくらいに分けて、別々に評価をした方がいいのではないか」との意見も出た。今後、集中的に議論する。
 避難区域の目安となる年間被曝量(20ミリシーベルト)は大人も子どもも同じ。妊婦や子どもの基準値があるわけではなく、この同一基準を不安視する声は少なくない。(小林未来)