排尿障害4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ 尿閉 [編集]

尿閉は膀胱の尿を排出できない状態であり、尿を作れない乏尿(400ml/day未満)、無尿(100ml/day未満)とは異なる。前立腺肥大症のある高齢男性に多い。

特に飲酒後に多い。

膀胱エコーにて膀胱内に尿が貯留していることを確認することで診断できる。肉眼的血尿、膀胱内に不均一エコーが認められた場合は膀胱タンポナーデの可能性があり、膀胱洗浄が必要となる。

このような所見がなければ一過性尿閉であることが多く、導尿や膀胱カテーテル留置で改善することが多い。

夜間に尿閉を繰り返す場合はカテーテルを留置し、バック操作を指導、翌日泌尿器科受診とするという方法もある。

注意すべき尿閉には持続性尿閉というものがある。

外傷などによる脊髄損傷による膀胱直腸障害であり、直腸診で肛門括約筋収縮が消失していることが特徴である。

内因的な原因として、椎間板ヘルニアや癌の骨転移で起こることもある。

骨転移しやすい癌は左右対称性の臓器であることが多く、甲状腺癌、乳癌、肺癌、腎細胞癌、前立腺癌で多い。

但し前立腺がんは骨硬化性の転移をすることが多く脊髄損傷の頻度は高くない。これらはCTなど画像診断で診断される。

椎間板ヘルニアによる場合は6時間以内に緊急手術を行わなければ膀胱直腸障害が不可逆的になる可能性がある。

膀胱カテーテルは男性の尿道損傷のとき禁忌となるがこれは会陰部に血腫が認められたり、尿道から出血が認められたり、直腸診で前立腺が触れられないときに疑う。

外傷患者の直腸診には前立腺触診による尿道損傷の評価と肛門括約筋収縮による脊髄損傷の評価を行うという意義がある。

前立腺肥大症の場合は塩酸タムスロシン(ハルナールDR)などを用いることがある。

ハルナールDR 0.1mgを1錠就寝前内服によって数日で排尿障害が改善する。α1受容体遮断薬のため副作用には血圧の低下、めまい、たちくらみなどがある。

尿路感染症 [編集]

尿路感染症でも膀胱括約筋が過敏となり排尿障害がおこる。これらは尿検査で診断できる。