排尿障害5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ 排尿障害の治療 [編集]原因疾患の治療を行うことが多い。

例えば、前立腺肥大症によるα1受容体遮断薬などがこれにあたる。

その他神経因性膀胱など排尿機能の調節が必要な場合は症状に合わせて処方を行う。two-phase conceptに基づき治療薬は分類される。

排尿障害 蓄尿障害
排尿開始遅延 頻尿(夜間頻尿、昼間頻尿)
排尿時間延長 尿意切迫
尿閉 切迫性尿失禁
溢流性尿失禁  

蓄尿障害 [編集]

蓄尿障害には膀胱を広げる薬と排出路を閉める薬が有効である。

膀胱を広げる薬は抗コリン作用のあるもので塩酸プロピベリン(バップフォーR)、塩酸オキシプチニン(ポラキスR)、塩酸フラボキサート(ブラダロンR)、三環系抗うつ薬であるイミプラミン(トフラニールR)などが用いられる。

排出路を閉めるにはβ2刺激薬である塩酸クレンブテール(スピロペントR)、エストロゲン(プレマリンR)、三環系抗うつ薬であるイミプラミン(トフラニールR)などが用いられる。

塩酸プロピベリン(バップフォーR)
抗ムスカリン作用とカルシウム拮抗作用を併せ持つ。

20mg/dayで1~2回に分けて内服することが多い。

ソリファナシン(ベシケアR)
ムスカリン受容体M3に対して選択性が高い。

5mg/dayから開始し10mg/dayまで増量することができる。

塩酸フラボキサート(ブラダロンR)
抗ムスカリン作用はなく、Ca拮抗作用で蓄尿障害の改善が期待できる。副作用が出にくい。

排出障害 [編集]

排出障害には膀胱を収縮させる薬と排出路を広げる薬が有効である。

膀胱を収縮させる薬にはコリン作動薬が有効でありベサコリンRやウブレチドRがよく用いられる。

副作用にはパーキンソニズムの悪化、発汗、腹痛などがあげられる。

排出路を広げる薬はαブロッカーが主に用いられ、ユリーフR、ハルナールDR、ミニプレスR、エブランチルR、フリバスR、アビショットR、パソメットRなどがよく用いられる。副作用に起立性低血圧がある。

ジスチグミン(ウブレチドR)
コリンエステラーゼ阻害薬であり、膀胱を収縮させることで排出障害の改善が期待できる。5mg/day使用する。

シロドシン(ユリーフR)
選択的α1阻害薬である。

閉塞症状に効果的と考えられている。

ナフトピジル(フリバスR)
α1Aに加えてα1D受容体にも選択性があり、蓄尿症状の改善が期待できる。また射精障害を起こしにくい。

タムスロシン(ハルナールDR)
α1A受容体への選択性が高い。

全身作用が少ないためよく用いられる。

ウラピジル(エブランチルR)
女性の閉塞症状の改善に用いられる。

疾患特異的治療 [編集]

多発性硬化症
排尿困難にはミニプレスを用い、頻尿、尿意切迫、尿失禁にはベシケアR、デトルシトールR、バップフォーRなどがよく用いられる。