健康食品の何が問題か? | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議より
http://www.kokumin-kaigi.org/kokumin03_53_07.html

・健康食品の何が問題か? 現状と課題
環境ジャーナリスト植田 武智
●不確かな効能を求めて散発的に健康被害が発生
皆さんは、健康食品という言葉でどういうものをイメージされるでしょうか? 法律的に定義はありませんが、現在進行中の消費者庁の検討会では、仮に「通常の食品よりも、健康によい、健康に関する効果があると称して、あるいは健康の維持・増進に役立つと表示して販売され、利用されている食品」と定義されています。

普通の食品との違いは、何らかの効能があると思わせている点と、多くの場合で特定の成分を抽出、濃縮することで含有量を増やしている点です。
栄養学の近年の研究で、食品中に微量に含まれる成分の中に、様々な生理作用があることがわかってきています。

しかし、それらが、ヒトの健康維持増進に本当に効果があるのか、また、有効な場合でもどの程度の量必要なのか、取り過ぎの危険性はないのかなどについては、十分な科学的な証拠はないのが現状です。
食品成分であったとしても量が増えると有害な場合があります。

本来食品の安全性は、食経験で担保されているというのが原則です。

だから食品の販売については、事前の安全性審査などという手続きはありません。

しかし、本来食経験の全くないものや、あったとしても特定の成分だけを抽出したり濃縮したものなどについては、一般の食品と同じに考えることはできません。 
現に、さまざまな健康食品が原因と判断される健康被害が散発的に報告されています。

アマメシバという東南アジアでは普通に食べられていた野菜も、台湾でダイエット用に粉末状にして通常の7倍程度の量を取り続けたところ、深刻な気管支の病気が発生し、9人が死亡、8人が肺移植手術をうけるという大事件になったケースもあります。

その後日本でもこの健康食品で12人の被害が出ました。

また、その他にも、肝臓に良いといわれるウコンによる肝障害や、お茶に含まれるカテキンの高濃度サプリによる肝障害、痩せる効果があるとされているα-リポ酸による低血糖症など、被害は多種にわたります。

それらは因果関係が完全に証明されているわけではありませんが、摂取をやめると症状が改善するなど、ある程度の医学的な判定基準を経て学術論文で発表されているケースです。
つまり、不確かな証拠で効果を期待させる健康食品の氾濫によって、食品の安全が脅かされているという事態が起きているわけです。
●国の規格を外れた健康食品でも一般食品として販売可能国は、保健機能食品という制度により規制しています。

栄養素については栄養機能食品、それ以外の成分については特定保健用食品という制度を作っています。

栄養機能食品の場合、必要性のはっきりしているビタミンとミネラルについて、上限値や下限値などの規格を決めています。

その範囲内であれば「栄養機能食品」と表示ができるわけですが、問題は、上限値を超える物でも一般食品として販売できるということです。

一方、特定保健用食品(以下、「特保」)は、事業者が、安全性と有効性についてヒトの臨床試験などのデータを添えて国に申請することになっています。

国が個別の食品ごとに審査して許可し、許可を受けたら認証マークと特定の効能を表示できるという仕組みです。

しかし、そこでも問題があります。特保は、自社の食品にその表示をしたい事業者が申し込むという制度で、義務制ではないという点です。

つまり、そもそも特保の審査を
通過しないと思われる程度の安全性と有効性の証拠しかない健康食品の場合は、一般食品として販売できるのです。

このような健康食品が偽特保として規制されることはありません。

本来はそうした食品には効能効果の表示はできないわけですが、赤信号もみんなで渡れば怖くないというような状態で、あまりにも数が多くて取り締まりきれません。
●一般食品と明確に分けるべき
大事なことは、健康食品と一般食品を明確に区別するべきことです。

本来なら健康食品も医薬品の規制の中に取り込むことが望ましいでしょう。

現状の保健機能食品制度を活かすとしたら、それ以外の表示違反を厳密に取り締まる法改正が必要です。


runより:昔紅茶きのこってのが流行りました。

健康に良いと言われてたんですが・・・成分は酢、それも粗悪品。

健康食品はちゃんと確かめて使用したいもんです( ̄_ ̄ i)