喘息Q&A-6 | 化学物質過敏症 runのブログ

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Q 37歳女性、現在妊娠5か月です。

昨年9月に喘息といわれました。朝夕、フルタイドの吸入とテオロングを使っていますが、動悸がすることもあります。

薬の影響でしょうか。

また2年前から血圧が高く、現在も上が150、下が100と高めで心配です。


薬を使うのが心配なのは妊娠初期の3か月ですが、やめておいたほうがよいのは、抗アレルギー剤といわれる系統の薬です。

フルタイドの吸入とテオフィリン薬といわれるテオロングは、胎児には影響のない薬です。

動悸については薬のせいということがあるかも知れませんが、妊娠五か月ともなれば、薬についての心配はほとんどなくなります。

妊娠時に怖いのは、薬の副作用よりは、強い発作を起こして呼吸困難になることです。

お母さんからの酸素が低くなれば、お腹の赤ちゃんも低酸素の影響を受けます。

妊娠中は影響がないとわかっている薬をきちんと使って、発作を抑えることが大切です。

血圧が150と100なら、あなたの年齢から見て血圧を下げた方がいいでしょう。血圧を下げるのにβ遮断薬は喘息の人には使えませんが、降圧薬としてよく使われるカルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、アンギオテンシン阻害薬は喘息に対して安全です。

血圧を下げる目的は、血圧が高いことからくる合併症を防ぐことにあります。合併症で一番大きいものは動脈硬化です。

これは血管の弾力性がなくなる血管の老化で、年齢による変化です。

この変化を年齢不相応に進める要件にはいくつかあって、一つが高血圧、それから煙草やコレステロール、糖尿病に通風などの病気、そして遺伝です。

こういうファクターによって動脈硬化が進めば、色々な疾患が起こってきます。一つは心臓で心筋梗塞とか狭心症、もう一つ代表的なのが頭で脳卒中です。血圧が高い状態が長く続くほど動脈硬化は進みやすいですから、三十代で何度計っても、または緊張しなくても150/100の値であれば、何らかの薬を使った方がいいと思います。


Q ベコタイドからフルタイドに切り替えたら、喘息の調子はよくなったが、声が嗄れるようになりました。

うがいは必ずしているのですが。


ステロイド吸入薬は副作用がとても少ない薬ですが、声嗄れが泣きどころです。

薬を吸入しても、肺に到達するのはせいぜいごく一部で、残りは口の中やのどに残ってしまうため、カンジダなどの菌が生えることがあります。

したがってうがいが必要なのですが、声帯まではとどかないので、声帯が薄くなり、声が嗄れることがあるのです。

ベコタイドでは起きなかったのにフルタイドで起きるようになったのは、フルタイドの方が強力だからでしょう。

効果も大きい代わり、副作用もいくらか強いようです。

またフルタイドは粉末なので、これが合わない人もいます。

副作用が出る頻度は低く、あまり心配する必要はありません。ただ年配の男性の場合は声帯のポリープや炎症など、ステロイド吸入薬の副作用以外の原因で声が嗄れることもあるので、声嗄れがひどいようなら、必ず耳鼻咽喉科の診察を受けてください。


Q ピークフロー値が朝は100くらい日中は300くらいですが、どう解釈したらいいでしょうか。


ピークフロー値の目標は予測値(性、年齢、身長によって計算します。)または自己ベストの80%以上に保つことと日内変動をできるだけ少なくすること(20%以内)です。

質問のピークフロー値はどちらも達成していませんので喘息のコントロールが不良と判断します。

長期管理薬を増量するべきでしょう。