・(2) 小形チャンバー法による測定結果
ヘッドスペース法による測定結果からトルエン、キシレン、エチルベンゼンの3物質の揮発量の最も多かった№1の銘柄について、タイルカーペットから揮発する化学物質の放
散速度を小形チャンバー法(JIS A1901)により28 日間測定した。
ア.放散速度
銘柄№1のトルエン、キシレン、エチルベンゼンの放散速度は、7日目には1日目に
比べ5分の1から14分の1に減少した。また、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドの
放散はほとんどなかった。
表2 小形チャンバー法による測定結果
イ.指針値との比較
小形チャンバー法による測定結果から、6畳の部屋(高さ2.7m)にタイルカーペット
を敷きつめ、部屋の喚起回数が1時間に0.5 回の場合を想定し、それぞれの化学物質の室
内濃度を推定した(資料3)。
推定した結果は表3のとおりであり、厚生労働省の定めた室内濃度指針値を超えるもの
はなかった。
表3 室内濃度(推定)
経過日数 1日 3日 7日 14日 28日 指針値
トルエン 15.4 6.6 1.1 0.7 0.7 260
キシレン 9.9 5.0 1.9 0.5 <0.4 870
エチル 5.9 2.8 0.9 <0.4 <0.4 3800
ベンゼン
ホルム <3.7 4.9 <3.7 <3.7 <3.7 100
アルデヒド
アセト <3.7 <3.7 <3.7 <3.7 <3.7 48
アルデヒド
室内濃度(μg/m3)
経過日数 1日 3日 7日 14日 28日
トルエン 20.8 9.0 1.5 1.0 0.9
キシレン 13.4 6.8 2.6 0.7 <0.5
エチルベンゼン 8.0 3.8 1.2 <0.5 <0.5
ホルムアルデヒド<5.0 6.6 <5.0 <5.0 <5.0
アセトアルデヒド<5.0 <5.0 <5.0 <5.0 <5.0
放散速度(μg/㎡・h)