家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告10 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・2)医薬品・医薬部外品

①主な報告事例

 ◎事例1【原因製品:抗てんかん薬】


患者: 3歳3ヶ月 男児 
症状: 意識障害、運動失調
誤飲時の状況: 本児が服用している気管支喘息薬と本児の兄が服用している抗てんかん薬を間違えて服用した。
来院前の処置: なし
受診までの時間: 8時間
処置及び経過: なし
転帰: 帰宅(経過観察)

 ◎事例2【原因製品:外傷用殺菌消毒剤 】

患者: 1歳9ヶ月 男児
症状: 意識障害(傾眠)
誤飲時の状況: 外傷用殺菌消毒剤の容器を持って遊んでいたところ、元気がなくなりウトウトし始めた。
来院前の処置: なし
受診までの時間: 3時間~4時間未満
処置及び経過: 点滴、誤飲推定時刻から9時間後に覚醒
転帰: 入院2日

②考察
 平成7年度における医薬品・医薬部外品に関する報告件数は92件(11%)であり、前年度86件(13%)とほぼ同様であった。

 症状の認められた13件中、6件について傾眠、意識障害などの神経症状が認められている。入院を必要とした事例は、7件であったが、重症例はみられていない。

 年齢については、前年度同様各年齢層においてみられているが、特に1~2歳児にかけて多くみられている(76%)。

 原因となった医薬品・医薬部外品の内訳は、解熱鎮痛剤が12件で最も多く、次いで循環器用剤、一般風邪薬及び精神安定剤がそれぞれ8件、胃腸薬・下剤が7件となっており、一般の家庭に常備されている医薬品・医薬部外品による事故が多く発生している。

 医薬品・医薬部外品の誤飲事故の大半は、医薬品の保管を適切に行っていなかった場合や保護者が目を離したすきに発生していることから、家庭内での保管・管理には十分注意する必要がある。

 また、ゴキブリ駆除用のホウ酸ダンゴや、雛人形等の保管時に使用している防虫剤などを誤って食べた事例もみられていることから、これらについても子供の目につかない場所や手の届かない場所に保管するなどの配慮が必要である。