・5)その他
その他、携帯用カセットプレーヤーのイヤホーンによる健康被害が報告されている。
◎事例1【原因製品:イヤホーン】
患者: 25歳 女性
症状: 携帯用カセットプレーヤーを使用し始めて数カ月たってから、耳介に紅斑が出現し、時々浸出液が出現するようになった。
障害の種類: アレルギー性接触皮膚炎
推定原因物質: イヤホーンの耳あて部(パッチテスト結果:イヤホーンの耳あて部(+)、DPG*(+))
治療・処置: 抗ヒスタミン剤内服、ステロイド剤外用
*:ジフェニルグアニジン(ゴム添加剤)
(4)全体について
家庭用品を主な原因とする皮膚障害は、原因家庭用品との接触によって発生する場合がほとんどであり、家庭用品を使用することによって接触部位に痒み、湿疹等の症状が発現した場合には、原因と考えられる家庭用品の使用を極力避け、様子をみることが必要である。
症状がおさまった後、再度使用して同様の症状が発現する場合には、同一の素材のものの使用は以後避けることが賢明であり、症状が改善しない場合には、専門医の診療をうけることが必要である。
また、使用前には必ず注意書きをよく読み、正しい使用方法を守ることや、自己の体質について認識し、製品の素材について注意を払うことも大切である。