学校施設における化学物質による室内空気汚染防止対策に関する調査研究報告書2章3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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MSDS(化学物質等安全データシート)
の例塗料や接着剤等には、トルエン、キシレン等の揮発性有機化合物が溶剤等として含まれている場合があります。

塗装表面が硬化して塗膜ができる時間は、塗布してから1週間程度で、硬化中に放散量は急激に低下します。

同じく、接着剤に含まれているものも、表面では塗布後3日間程度で放散量は低下します。

しかし、建材内部に含まれる物質の放散は表面からの放散と比較すると長く続きます。

施工後、時間とともに放散して行くので、時系列の放散量のデータを確認する
ことも有効です。
しかし、室内用の塗料や接着剤の選定に当たっては、トルエン、キシレンなど芳香族炭化水素系の溶剤を使用したものを用いることはできるだけ避ける必要があり、水性系のものを使用する等の配慮が必要です。
また、塗料及び接着剤等には、トルエン、キシレン以外の物質が溶剤として含まれている場合もあるので、MSDSで確認する必要があります。
塗料については、(社)日本塗料工業会より、平成9年4月にシックハウス対策として塗料開発に対する目標基準値を暫定的に決めています。現在これらに該当する製品が開発され、市場に出るまでになり、カタログなどにも表示されています。
表2-1 健康リスクに対する建築用塗料の目標基準(暫定値) (社)日本塗料工業会(平成9 年4 月)塗料設計条件 エマルション塗料(水性塗料) 溶剤形塗料
TVOC 1%以下 -
芳香族系溶剤類 0.1%以下 1%以下
アルデヒド類 0.01%以下 0.01%以下
重金属類 (鉛、クロム等) 0.05%以下 0.05%以下
発がん性物質、生殖毒性物質、変異原性物質 0.1%以下 0.1%以下
感作性物質 0.1%以下 0.1%以下
水性塗料:水を溶剤に使用した水性塗料は、以前は雨に当たったり水をこぼしたときの問題があったが、改良が進み、現在は屋外用についても商品化されるようになっている。塗料を塗った後の臭いや室内空気の汚染が少ないなどの特徴がある。水性塗料の中にもいくらかのVOCが溶剤の中に使用されていたが、最近では、ゼロVOC、低VOCといった水性塗料も開発されている。