・2 情報環境の充実
(1) 児童の主体的な活動及び自らの意志で学ぶことを支え,高度情報通信ネットワーク社会において生きる力を育てる学校環境づくりや,校務情報化の推進に資するため,校内の情報ネットワークの整備やコンピュータ,プロジェクタ等の情報機器の導入への対応について,積極的に計画することが重要である。
(2) 情報を効果的に活用したり,生み出したりするためには,様々な情報を管理できるセンター機能の整備が重要である。
3 理科教育の充実のための施設
(1) 多様な教材,教具等を使用した授業など多様な教育方法に対応するため,理科教室と図書室,視聴覚教室等との連携に配慮して計画することが重要である。
(2) 特に観察,実験の重要性を踏まえ,様々な実験器具,情報機器等を教員及び児童が活用できるよう施設環境を計画することが重要である。
(3) 複数の教員等の指導による学習など多様な学習形態への対応も考慮した計画とすることが望ましい。
(4) 自然体験活動を支える空間として,動植物の飼育,栽培のための施設・環境を計画することが重要である。
4 国際理解の推進のための施設
(1) 外国語の指導,外国人児童の受け入れ,日本の伝統文化や異文化理解等の学習活動への対応を考慮した施設の計画を行うことが重要である。
(2) 国際文化の理解,交流のために,和室など日本の伝統的な空間を計画することも有効である。
5 総合的な学習の推進のための施設
(1) 多様な学習内容・学習形態に弾力的に対応するため,普通教室,特別教室等の関係や一斉指導による学習のための空間とグループ学習・個別学習のための空間との関係,児童の動線,学習空間の吸音・遮音性等を考慮し,計画を行うことが重要である。
(2) 体験的な学習に対応するため,地域社会や自然環境等との連携に配慮して施設・環境を計画することが重要である。
6 特別支援教育の推進のための施設
(1) 教育上特別の支援を必要とする児童に対して,障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うため,一人一人の児童の教育的ニーズを踏まえた指導・支援の実施を考慮した施設環境を計画することが重要である。その際,発達障害※を含めた障害のある児童の障害の状態や特性等を踏まえつつ,適切な指導及び必要な支援を可能とする施設環境を計画することが重要である。
※発達障害・・・・「LDやADHD,高機能自閉症等」を含め,「発達障害者支援法」の定義に基づく「発達障害」を意味する。なお,LDは学習障害(LearningDisabilities),ADHDは注意欠陥多動性障害(Attention‐Deficit/HyperactivityDisorder)を意味する。
(2) 障害のある児童と障害のない児童とが,各々の児童の教育的ニーズに応じ,安全かつ円滑に交流及び共同学習を行うことができる施設となるよう計画することが重要である。