注意欠陥・多動性障害5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・心理療法 [編集]心理療法については、行動療法を薬物療法と組み合わせた場合に最も効果がみられる[16]。

また本人の症状をコントロールすることよりも本人の特性にあった環境を整えることが重要である。

ただし、ADHDは後天性の人格障害ではなく、先天性の脳機能障害であるという説が有力であるため、その観点からは心理療法の効果はあくまでも生活品質の向上にとどまり、寛解は期待できないともされる。

ワーキングメモリトレーニング [編集]

この数年でワーキングメモリにおける障害は、ADHDの主要な障害または中間表現型(エンドフェノタイプ)であることが明らかにされた。

神経生理学的にはADHDは脳の前頭葉とドーパミン・システムの変異した機能(altered function)と関係がありえる。

(Castellanos and Tannock, 2002[17]; Martinussen et al., 2005[18])

スウェーデン、カロリンスカ医科大学のクリングバーグらは、コンピュータによるトレーニング・メソッドを開発し、2つの研究(Klingberg et al. 2002[19], Klingberg et al., 2005[20])においてワーキングメモリーがトレーニングにより改善可能であり、ADHDの症状を、中枢神経興奮薬のそれに匹敵するイフェクトサイズをもって軽減することを明らかにした。

当時同大学学長であり、世界的なエイズ研究者であるハンス・ウィグゼルは医学を専門とする同大学ベンチャー・ファンドとしては初めて新薬以外の分野として事業化を支援し、2009年現在スウェーデンでは約1000校の小学校(約15%)において、米国では約100クリニックにて、それぞれ年間3000人以上の児童・成人のADHD改善トレーニングが行われている[21]。

日本では、2007年夏より約半年間のえじそんくらぶ[22]によるワーキングメモリートレーニング評価プロジェクトとして開始された。

2008年日本発達障害ネットワーク年次大会にブース出展があり、関係方面への紹介がされた。

日本では2009年現在、コグメド・ジャパンがワーキングメモリトレーニングを提供している[23]。

英ヨーク大学のギャザコール、英ノーザンブリア大学のホームズらは、コグメドのワーキングメモリトレーニングをつかい、2つの介入 - トレーニングプログラムと中枢神経興奮薬による薬物療法 – のADHDをもつ児童のワーキングメモリ機能へのインパクト(影響)を評価した。

薬物療法が視空間ワーキングメモリだけ改善した一方で、トレーニングはすべてのワーキングメモリ要素(視空間、言語のワーキングメモリおよび視空間、言語の短期記憶)で大幅な改善をもたらし、トレーニング効果は6ヶ月後も持続した。IQ成績はいずれの介入でも変化しなかった。

Discussionのなかで、“断然に最もドラマティックなワーキングメモリの改善はワーキングメモリトレーニングで観察された。

測定されたワーキングメモリのすべての構成要素で有意で大幅な改善が見られ、それぞれにおいて、グループの児童を同年代の平均以下のレベルから平均以内のレベルにもっていった。

”と報告し、トレーニングによる視空間・言語すべての要素のワーキングメモリへの全体的な改善が、教室の言語中心の環境における多くの学習活動でワーキングメモリへの重い負荷にしばしば耐えられない児童にとって重要で実用的な利益となろう、としている(Joni Holmes, Susan E. Gathercole 2009[24])。

食事療法 [編集]効果が十分に立証されていないが、薬物治療への拒否感などから一部に支持されている。