・wikipediaより
硫黄(いおう、英 sulfur sulphur サルファー)は原子番号16の元素。元素記号はS。酸素族元素の1つ。多くの同素体や結晶多形が存在し、融点、密度はそれぞれ異なる。沸点444.674℃。
用途 [編集]硫黄から製造される硫酸は化学工業上、最も重要な酸である。一般的に酸として用いられるのは希硫酸、脱水剤や乾燥剤に用いられるのは濃硫酸である。また、種々の硫黄を含んだ化合物が合成されている。
硫黄は黒色火薬の原料であり、合成繊維、医薬品や農薬、また抜染剤などの重要な原料であり、さまざまな分野で硫化物や各種の化合物が構成されている。
農家における干し柿、干しイチジクなどの漂白剤には、硫黄を燃やして得る二酸化硫黄が用いられる(燻蒸して行われる)。
ゴムに数%の硫黄を加えて加熱すると(架橋により)弾性が増し、さらに添加量を増やすと硬さを増して行き、最終的にはエボナイトとなる。
また、金属の硫化鉱物は半導体の性質を示すものが多く、シリコン鉱石検波機やゲルマニウムダイオードが実用化される以前は、鉱石検波機の主要部品として重用された。
生物における硫黄化合物 [編集]
硫黄化合物は生物でも不可欠な役割を果たしている。
植物の根では、硫黄は硫酸イオンの形で吸収され、還元されて最終的に硫化水素となってから、システインやその他の有機化合物に取り込まれる。
アミノ酸ではシステインとメチオニンが硫黄を含み、それらがさらにペプチド・蛋白質に取り込まれる。
そのほか含硫アミノ酸としてはホモシステインとタウリンがあり、これらはペプチド・蛋白質には取り込まれないが代謝上は重要である。
蛋白質のシステイン残基にあるチオール基は、システインプロテアーゼなどの活性中心として機能する。
また1対のシステイン残基の間にジスルフィド結合(S-S結合)が形成され、蛋白質の高次構造(三次構造・四次構造)を形成・維持する上で重要である。
顕著な例として、羽毛や毛髪が力学的・化学的に頑丈なのは、主要蛋白質ケラチンに多数のS-S結合が含まれていることが大きな要因である。
これらを燃やしたときの特異なにおい、またゆで卵のにおいも、主に硫黄化合物による。
硫黄を含む低分子ペプチドとして特に重要なのはグルタチオンで、細胞内でそのチオール基により還元剤として、あるいは解毒代謝に働いている。
またアシル基に関係した多くの反応は、例えば補酵素A、α-リポ酸などの、チオール基を含む補欠分子を必要とする。
一部の光合成・化学合成細菌では、硫化水素が水の代わりに電子供与体として使われる。
多くの生物の電子伝達系で、硫黄と鉄からなる鉄-硫黄クラスターが働いている(フェレドキシンなど)。
また呼吸鎖のシトクロムc酸化酵素の銅中心CuAにも含まれる。
runより:硫黄のニオイは嫌いなんですけどね( ̄_ ̄ i)