アナフィラキシーへの初期治療に関する検討 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・日本アレルギー学会より ミニシンポジウム39
食物アレルギー・薬物アレルギー―病態生理と治療4―アナフィラキシーを中心に―
座長:田知本寛1), 中村陽一2), 金子英雄3)(東京慈恵会医科大学第三病院小児科1), 横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター2), 岐阜大学大学院医学系研究科小児病態学3))

MS39-7.当院におけるアナフィラキシーへの初期治療に関する検討

上地英司 田巻弘道 清水久徳 山口賢一 岡田正人
聖路加国際病院アレルギー膠原病科


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【目的】当院でのアナフィラキシーに対する初期治療について検討する

【方法】2003年8月より2009年6月の間に当院でエピペンを処方された全症例を抽出し,診療録より,アナフィラキシーにて受診時の診療内容を確認した.【結果】上記期間におけるエピペン処方数は116回,82人であった.

アナフィラキシー出現時当院で加療されている症例は44例,他院では34例,受診していない症例は4例だった.

当院で加療された症例ではアドレナリン使用例は32例(73%),使用されていない症例は12例(27%)であった.

アドレナリン使用例において当院到着後から使用までの平均時間は約10分.症状発現時からの経過時間の平均は約80分だった.

当院受診者で入院症例は44症例中26症例(59%),当日帰宅症例は18症例(41%)であった.

2峰性反応が出現した症例はなかったが,当日帰宅症例では在院時間の平均は約140分であった.

【結論】受診後速やかにアドレナリンが使用されているが,症状発現後からアドレナリン投与までの時間経過は長時間になっている.

アナフィラキシー患者へのエピペンの積極的な処方が大切である.

またアナフィラキシーの2峰性反応を考慮した経過観察が必要である.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催