・日本アレルギー学会よりミニシンポジウム12
食物アレルギーの病態と治療
座長:木村光明1), 縣 裕篤2)(静岡県立こども病院感染免疫アレルギー科1), 愛知医科大学医学部小児科2))
MS12-2.新生児・乳児消化管アレルギー,症例集積研究と診断法の開発について
野村伊知郎
国立成育医療センターアレルギー科,国立病院機構神奈川病院小児科,新生児・乳児アレルギー疾患研究会
--------------------------------------------------------------------------------
新生児-乳児消化管アレルギー(以下本症とする)は,1995年以降,患者数が急増しつつある.牛乳特異的IgE抗体は検出されないことも多く,診断は容易ではない.
新生児-乳児アレルギー疾患研究会では,多施設共同で症例集積研究を行うとともに,診断治療指針作成を試みた.(http://www.nch.go.jp/imal/FPIES/icho/index.html)今回は,症例集積研究を行い,急性期の確定診断を可能にする検査がないか,検討した.
104名の本症患者について,好酸球数,便粘液好酸球,腸粘膜生検,リンパ球刺激試験などの検査結果を集計し,末梢血好酸球数に関しては,NICU入院の疾患対照児300名のデータと比較した.
発症は平均5.2日.
原因は60.3%が普通ミルクであるが,母乳のみが26%を占めた.
牛乳特異的IgE抗体は初発時33%のみ陽性であった.
便粘液好酸球は69%で陽性,末梢血好酸球は増加した患者が多く,出生体重によって,疾患コントロール+3SDをカットオフポイントとすると,尤度比10以上となり,有力な診断法になり得ると考えられた.
ご協力いただいた,新生児-乳児アレルギー疾患研究会,成育医療センター周産期診療部の皆様に深謝申し上げます.
第21回日本アレルギー学会春季臨床大会 2009年6月開催
runより;森永ma-1捜索を思い出しました。
母乳でアレルギーが起こるんです。
母乳にも化学物質があり、それに反応しているかもしれません。