ケイレン5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・治療としては15分に以内におさまる熱性痙攣としては医学的には予防も治療も必要はない。
15分以上の長いけいれんを起こさないようにするのが治療のゴールである。
頻回に熱性痙攣を起こしていたり、病院へのアクセスが困難例、親の不安が強い場合は抗てんかん薬による予防を行うことになる。
その場合はジアゼパム座薬(ダイアップ®)挿入の指導を行う。
痙攣中以外は投与に意味はないが再発予防として一日2回まで(8時間以上の間隔をあけて)、発熱時も3回以上投与しないとして予防を行うこともあるが通常は屯服と十分である。
予防方でよくやられる方法としては37.5度以上の発熱でダイアップ®を挿入し、8時間後に38度以上の場合に2回目のダイアップ®を用いる。
24時間経過したら3回目も使用可能だが通常は用いない。
2年間予防を行い、5歳くらいで退薬を試みるのが通常である。
解熱剤の座薬を併用する場合は、解熱剤を先に挿入するとダイアップ®の吸収が阻害されるため併用する場合はダイアップ®使用後30分以上経過してから解熱剤を挿入する。

家庭にて治療をした場合も髄膜炎、脳炎の否定のために受診が望まれる。
ダイアップ®を使用して熱性痙攣を予防したとしてもてんかんへの移行への防止効果はなく、解熱剤を早めに使ったとしても熱性痙攣の予防効果もない。

熱性痙攣で病院を受診する重要なことは髄膜炎、脳炎、代謝性疾患による痙攣を見逃さないためである。
AAPガイドラインでは6か月以下の乳児の熱性痙攣の患者では血算、生化学検査が必要としている。
熱性痙攣で髄膜炎を合併する確率は2~5%である。
髄膜刺激症状は30%で認められない。
AAPガイドラインでは12か月以下の乳児、初回で複合型熱性痙攣の場合、意識障害がある場合、熱性痙攣重積の場合は髄液検査を行うことを推奨している。

熱性痙攣と診断し帰宅させた後、そのまま児が入眠してしまい、意識障害と区別がつかないこともある。
この場合、痙攣重積を疑うのならば覚醒させるのが基本である。
全身性の痙攣があれば素人でも明らかにわかる。
またてんかんでは運動症状がなく意識障害がおこるものもあり判断に悩むこともある。
しかし、ある程度目安となる所見というものもある。
それは、自律神経症状と局所的な痙攣の動きである。
自律神経症状は脈拍と瞳孔で調べる。
瞳孔が散大し、発熱だけでは説明できない頻脈が認められれば痙攣が持続している可能性が高くなる。
時間経過を追うことも重要でありいったん縮瞳し、散瞳するようであれば自律神経が変動しており発作が起こっている可能性がある。
局所的な瞬間的なぴくつきにも注意を払う。
これは間代性痙攣の特徴である。
眼球偏位は重要な徴候である。
片側に偏位していたりまた上転している場合は発作が継続している可能性が高い。
特に眼球偏位に伴って一部に力が入り不自然な肢位なって筋緊張が亢進している場合は痙攣発作である可能性が高い。
こういった場合は抗痙攣薬や人工呼吸器を含めた全身管理を行い、髄膜炎、脳炎、出血といった原因精査を行う。