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・小児科領域の痙攣
特に重要な小児科学の分野の疾患としては熱性痙攣と髄膜炎があげられる。

熱性痙攣
熱性痙攣は発熱に伴っておこる痙攣である。
中枢神経感染症や電解質、血糖異常などが否定された機会痙攣のひとつである。
男児に好発し、小児痙攣の50%が本症である。
6か月から6歳の初発が多く、通常は7歳以降自然消失する単純型である。
7歳までの発症率は日本で7~10%であり米国で2~5%とされている。
単純型熱性痙攣は15分未満(多くは5分以内)の短時間発作であり、全般性発作、典型的には大発作(強直間代発作)を示し、左右対称であり、巣症状を伴わない。
24時間以内に1回の痙攣であり頻発せず、意識障害も短い。
複合型熱性痙攣は15分以上の長時間発作であり、局所性の神経学的症候を伴う。
24時間以内に2回以上の再発性痙攣であり、てんかんの家族歴を持つことが多い。
再発因子としては、初発1歳未満、一親等の熱性痙攣、非定型熱性痙攣、神経学的異常、一親等の無熱性発作の既往などがあげられる。
典型的には3分ほどで覚醒するので病院を受診した時点では覚醒している。
発熱を伴っている場合は自律神経の作用による振戦をしばしば不慣れな親は痙攣と間違える。
振戦は寒冷時の四肢のふるえと基本的には同じであり持続的で病的な印象が乏しい。

熱性痙攣自体は高頻度の良性疾患であるが、その他の疾患との鑑別が非常に重要となる。
注意が必要な痙攣発作は5分~10分以上継続する時間の長い痙攣(保護者は長く感じるので注意が必要)、1回の発熱で二回以上痙攣を起こす場合、無熱性の痙攣、意識がなかなか戻らない場合、生後初めての痙攣、片側性痙攣などがあげられる。
痙攣自体の対処法としてはポジショニングである。
発作が続いている場合は胸元を開けて楽な姿勢とし、肩枕をする。
この目的は気道確保を行い、誤嚥、誤飲を防止することである。
痙攣で舌を噛むことは殆どなく、箸、タオル、スプーンといったものを噛ませることに意義はない。
むしろ、舌や歯を傷つけ、タオルに関しては呼吸困難を起こし、嘔吐時に窒息の原因となる可能性もある。
急性期の治療としてはジアゼパム座薬(ダイアップ®)挿入であり、これで数分で止まる。
効果がないときはジアゼパムの注射液を0.3~0.5mg/kgを2~3分で静注する。