シックスクール対策連絡協議会報告書22 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・4-6 換気量調査
4-6-1 調査目的
室内化学物質濃度は換気量により影響を受け、換気量が少ないほど濃度は高くなる。

そのため、室内が高濃度になる要素として、化学物質の発生源だけでなく、換気量の不足も挙げられる。

そこで、改修工事完了段階での教室における換気状況を把握することを目的として、調査した。
4-6-2 調査概要
(1) 調査対象
トルエン気中濃度が学校環境衛生の基準値を超えた普通教室のうち、ADSEC 法による発生源調査を行った6 年1 組を対象とした。
(2) 調査方法
簡易測定法である PFT 法により換気量を測定した。教室にC7F8 放散源、廊下にC6F6 放散源を予め設置して放散させ、それぞれの場所においてパッシブサンプラーによって捕集し、教室、廊下、外部の空気流出入量を求めた。

測定条件を表 4-27 に、測定器具設置位置を図4-22 に示す。測定は、教室、廊下ともに窓や扉を閉め切り、6 月18~19 日に行った。
4-6-3 調査結果
算出した空気流出入量を図 4-23 に示す。

矢印はそれぞれの測定室と外部(6-1, 廊下以外)、測定室間の空気流出入を示している。

また、新鮮外気導入量を空間容積で除した換気回数を表4-28 に示す。なお、測定時の平均温湿度は6-1 が25.2˚C、78%RH、廊下が25.9˚C、77%RH であった教室における換気回数は 0.1 回/h と廊下の0.5 回/h に比べて小さく、閉め切り時の換気量はかなり少ないと言える。

このことから、教室のトルエンが基準値を超える高濃度となった原因の一つとして、通常の状態での換気量の少なさが考えられる。

換気量に関しては、外部風速、内外温度差の影響が大きく、1 回の測定で全ての代表値となるわけではない。測定精度から目安として考えておく数値である


  表 4-27 図4-22 図 4-23 図をクリックして拡大してご覧下さい

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