・⑤平成22 年(2010 年)2 月の相談メール(女性 大手商社の子会社)
フロアに喫煙室があり、その付近にデスクがあるため、終日うっすらとしたたばこ臭が漂っています。
また、人の出入りが多いほど臭いに絶え間なく、ある時から咳が出るようになり、それからは毎日咳をしながら仕事をしています。
総務部長に訴えたため、一時はフロアから喫煙室そのものをなくす話が全社通知で出たのですが、喫煙者・被害のない場所にいる人間、たばこ臭に鈍感な人間が多く、反対意見が多いようで頓挫しました。
たばこ臭がいやだと思っていても、保身のため口にしない人間も多いです。
毎日会社に行って終日汚れた空気を吸い続けているのには精神的・体力的に限界です。
このように分煙にも問題があります。分煙は煙が漏れて被害が続いていても、職場側が一応の対策を講じたという免責の口実を与えてしまうことになり、かえって分煙被害を固定化・硬直化させるという問題があります。
受動喫煙によるストレスや職場との交渉も長期化してしまい、うつ病を発症するケースもあります(PPT4 後半)。
こうした問題からすれば、やはり世界的な流れである屋内完全禁煙の方針をとるべきです。
WHO も「分煙」ではなく、屋内完全禁煙とすべきことを繰り返し勧告していますし(PPT15・16)、たばこ規制枠組条約第8条のガイドラインもそのように勧告しています(PPT17)。
なお、神奈川県条例がモデルとした面積で区別するスペイン方式は、スペインでも廃止されます。