2.1.2 物理量および単位 2.1.3 偏波 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・2.1.2 物理量および単位
磁界の場合、2 種類の異なる物理量がある:通常B で表す磁束密度、および通常H で表す磁界強度である。

B とH の区別は、物質中の磁界、特に鉄のように特定の磁気特性(強磁性)を有する物質について説明する場合、特に重要な意味をもつ。

生物組織は一般にそのような特性を持たず、実用上、B またはH は共に生物組織の内外の磁界を説明するために使用ができる。
同様に、電界の説明の場合にも異なる物理量がある:電界強度E および誘電変位D である。
D は、生物組織における電界の説明には使用できない。これらのパラメータはすべてベクトル量である:本モノグラフでは、ベクトル量を斜字体で表記する(3.1 節も参照)。
磁束密度(B)のSI 単位はテスラ(T)であり、磁界強度(H)はアンペア毎メートル(A m-1)である。

磁性物質が存在しない場合、1μT = 4π×10-7 A m-1 である。磁界の説明には、B またはH の両方が使用可能であるが、B(即ちテスラ)の方がより一般的に使用されており、本書でもこれを使用する。古い文献、特に米国のものは、ガウス(G):1μT = 104G(1μT=10mG)がしばしば使用されている。
電界強度(E)のSI 単位はボルト毎メートル(V m-1)である。
2.1.3 偏波
電界および磁界はベクトル量であり、強さ(界強度)および方向によって特性付けられる。
静的な(直流、DC)界では、方向および強度は長時間にわたって一定である。時間変動する(交流、AC)界では通常、方向は一定であるが、強度は変動する。界は一定方向に振動する。

これはしばしば直線偏波と呼ばれる。
複雑なばく露シナリオでは、ベクトル量の異なる界が重なり合う。その結果生じる界は、2つまたはそれ以上の界のベクトル量を合成したものとなる。

DC 界の場合、強度が異なり、ほとんどの場合において方向が異なる1 つの界が得られる。AC 界の場合、ベクトル合成により、結果として得られる界の方向は時間変動するようになる可能性があり、状況は更に複雑になる。
界のベクトル量は空間内で回転する;AC 界の強度の変化に伴い、ベクトルの先端はある平面内に楕円を描く。

これは、しばしば楕円偏波または円偏波と呼ばれる。

電磁界測定に際しては、こうした状況を考慮に入れる必要がある。