1.2 研究のための勧告 1.2.1 発生源、測定、およびばく露 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・1.2 研究のための勧告
ELF界へのばく露による健康影響の可能性に関する知識のギャップを同定することは、健康リスク評価において不可欠である。これは、今後の研究のための以下の勧告につながっている(表1に要約)。
この領域のデータが欠落している現状を考慮し、すべてを包括する必要事項として、通常は300Hz~100kHzとされる中間周波数(IF)に関する更なる研究が必要である。健康リスク評価に必要とされる知識ベースの極少数しか集まっておらず、既存の研究の多くは結果が一貫していないので、更なる具体化が必要である。

健康リスク評価のための十分なIFデータベースを構成するための一般的な要件には、ばく露評価、疫学研究、ヒト実験室研究、動物および細胞(in vitro)研究が含まれる(ICNIRP、2003;ICNIRP、2004;Litvak、FosterおよびRepacholi、2002)。
すべてのボランティア研究については、ヒト被験者に関する研究はヘルシンキ宣言(WMA、2004)の条項を含む倫理原則に完全に準拠して実施することが義務付けられている。
実験室研究については、報告されている以下の反応に対し、優先順位を与えるべきである。

(i) それについて再現または確認された証拠が少なくともいくつかあるもの、(ii) 発がんと潜在的に関連するもの(例:遺伝毒性)、(iii) メカニズムの分析が可能なほど十分に強いもの、(iv)哺乳類またはヒトにおいて生じるもの。


1.2.1 発生源、測定、およびばく露
内部および外部の発生源の相対的寄与度、配線/接地慣行の影響、およびその他の住居の特徴を同定するため、異なる国々におけるELF ばく露レベルが高い住居の更なる特徴付けは、疫学評価のための関連するばく露指標の同定に見識を与えることができるであろう。

胎児および小児のELF 界へのばく露(特に、電熱式床暖房からの居住環境ばく露および集合住宅内の変圧器からのばく露)のより良い理解が、重要な要素である。
いくつかの職業的ばく露において、現行のELF ガイドラインの限度値を超えることがありうる。

例えば、活線保守作業、MRI 磁石の空間内部または周囲での作業(すなわち勾配切換えELF 界へのばく露)、輸送システムでの作業、に関連するばく露(商用周波数以外へのばく露を含む)について、更なる情報が必要である。

同様に、ガイドラインの限度値に近付く可能性のある一般公衆のばく露(例:保安装置、図書館の消磁装置、誘導加熱調理器、湯沸し器といった発生源)についての知識を増やす必要がある。
接触電流へのばく露が、ELF 磁界と小児白血病との関連についての可能性のある説明として提案されている。

居住環境での電気的接地および配管の慣行が住居内に接触電流を生じる可能性を評価するため、米国以外の国々での研究が必要である。

ELF と小児白血病に関する重要な疫学研究の結果がある国々において、そのような研究を実施することは、優先度が高いであろう。