肝外門脈閉塞症2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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5. この病気は遺伝するのですか
一般的には遺伝しないものと考えられています。

6. この病気ではどのような症状がおきますか
門脈の圧が上昇すると、門脈血の一部が肝臓に向かわずに他の方向に逃げるようになります。このようにしてできた新しい血液の流通経路を側副血行路と総称します。この側副血行路が腹壁の静脈が怒張したり、食道や胃に静脈瘤ができる原因になります。

静脈瘤の圧が上昇すると、静脈の血管がその圧に耐え切れなくなり、破裂・出血してしまい、吐血・下血の症状が出ます。また、門脈圧の上昇により腹水がたまったり脾臓が大きくなったりしやすくなります。

脾臓が大きくなると脾機能亢進症という状態になり、貧血をきたします。

肝外門脈閉塞症では吐下血の頻度が高い(71.5%)のが特徴で、次いで脾腫大40.2%、貧血15.8%、腹部膨満9.8%となっております。

7. この病気にはどのような治療法がありますか
肝外門脈閉塞症では、門脈圧亢進症にともなう食道胃静脈瘤と、脾機能亢進症にともなう貧血(汎血球減少症:赤血球、白血球、血小板の全てが減少してきます)が治療の対象となります。

静脈瘤が出血した際には緊急の処置が必要です。

放置すると出血のためショックとなり、場合によっては生命が危険にさらされる可能性があります。

このような場合は直ちに最寄りの救急病院を受診し、点滴・輸血・静脈瘤に対する専門的止血処置等を受けなければなりません。

静脈瘤に対する止血処置
薬物療法
バルーンタンポナーデ法
内視鏡的治療:硬化療法、結紮療法

脾機能亢進症に対する治療
血球減少が高度の際には脾摘術を考慮する

8. この病気はどういう経過をたどるのですか
肝外門脈閉塞症は肝機能は一般に正常のことが多いので、食道胃静脈瘤からの出血が十分にコントロールされれば経過は良好であります。