ネオニコチノイドのヒト脳への影響4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・4.ヒト脳への影響
 次にヒトへの影響を以下の4点から考えてみたい。
1)哺乳類ニコチン性受容体との反応
 ネオニコチノイド類は、哺乳類ニコチン性受容体には親和性が低く、ヒトへの健康影響は少ないとされている。

しかし、哺乳類ニコチン性受容体のうち脳に最も多く発現しているα4β2、次に多いα7、さらにヒト神経芽細胞のα3を含むニコチン性受容体への低い結合性が報告されている。

α3を含むニコチン性受容体は脳内や自律神経節などに多い。

環境ホルモン研究では、結合実験で親和性が低い化学物質が体内で生理的影響を持つこともあり、ネオニコチノイド類がニセ・神経伝達物質として、脳や自律神経系へ影響を及ぼす可能性は否定できない。
 またα4β2受容体は、ネオニコチノイドとアセチルコリンを共に反応させると、アセチルコリン単独よりもその反応性が顕著に高くなるという報告がある。アセチルコリンがニコチン性受容体に結合すると、受容体の構造変化が起き、ネオニコチノイドとの親和性が変わるのかもしれない。
 免疫系でも種々のニコチン性受容体が発現しており、その中でもα7受容体は重要な働きをしているので、免疫系への影響も懸念される。アセチルコリンは多様で複雑な生理作用を持つので、より慎重な検討が必要である。

2)脳内への入りやすさ・残留性
 ネオニコチノイドは、脳内に入りやすくその代謝物が長期に脳内に蓄積するというマウスの実験報告がある。

さらに厚労省のアセタミプリド農薬評価書4では、ラット経口投与1時間後に、脳内で高い値が検出され、4 日後も微量ではあるが残留を示す記載がある。同評価書では血中濃度より低く、4日後の残留も微量で問題なしとしているが、少なくとも1時間という短時間で脳内に入り残留する傾向が提示されている。

環境ホルモン作用で問題となっているビスフェノールAの研究で、経口投与後に脳内に入る量を比べると、ネオニコチノイド類より明らかに少ない。

厚労省のデータは、ネオニコチノイド類が脳内に入りやすいことを示している。
 ニコチンは喫煙により肺経由で摂取すると、わずか7秒で90%が脳内に入るといわれている。

ニコチンは、血液脳関門のバリアを簡単にすり抜ける。
そのため喫煙家は、吸いながら多幸感を味わえるのである。

さらにニコチンはニコチン性受容体と長時間結合し影響が大きいという。ネオニコチノイドはニコチン類似物質だけに、より詳細に検討するべきである。


runより:自律神経や免疫への影響という言葉が出てきました。

化学物質過敏症の発生条件でもある自律神経や免疫の異常・・・

怖い話になってきました。