・ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議より
http://www.kokumin-kaigi.org/kokumin01.html
http://www.kokumin-kaigi.org/newsletter/newsletter_58.pdf
・新農薬ネオニコチノイドのヒト脳への影響
財)東京都神経科学総合研究所 木村- 黒田純子
前号ニュースレターに、水野玲子氏が新農薬ネオニコチノイドの危険性について記事を書いている。
ネオニコチノイド系農薬はミツバチを激減させ生態系に悪影響を及ぼし、さらにヒトへの健康影響を与える可能性があるという。
ネオニコチノイドの標的は、昆虫の重要な神経伝達物質アセチルコリンの受容体で、昆虫に特異的であるというが、アセチルコリンはヒトにおいても重要な神経伝達物質である。
またネオニコチノイドは、新しいニコチン様物質と定義され、そのニコチンはタバコの害で分かるように人体に様々な影響を及ぼすことが分かっている。
生体内のホルモンと似た構造をもつ環境ホルモンがニセ・ホルモンとして毒性を持つことと同様に、ニコチンは神経伝達物質アセチルコリンに似たニセ・
神経伝達物質ともいえる。
そのニコチンに類似したネオニコチノイド系農薬が、多量に使われていると
いう。
既に国内でネオニコチノイドによる中毒と疑われる患者が多発しているという報道もあり、人体への影響が危惧される。そこで現時点で分かっている新農薬ネオニコチノイドの性質と人体影響について、その毒性のメカニズムと問題点を紹介する。
・1.新農薬ネオニコチノイドの性質
新農薬ネオニコチノイドは、ニコチンを元に開発された農薬である。ニコチンはタバコの有毒成分で、古くは殺虫剤として用いられたが、ヒトへの毒性が強い割には殺虫効果が少ないことから、用いられなくなった。
その化学構造を元に開発されたのがネオニコチノイド系と呼ばれる農薬で、イミダクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム、クロチアニジン(主な商品名はそれぞれアドマイヤー、モスピラン、ベストガード、ダントツ、詳細は前号ニュースレター参照)などが開発され、有機リン系農薬に代わり、国内外で大量に使用されてきている。
その特徴は、水溶性であるのに残留性が高く、散布された農産物の内部に浸透して殺虫効果が持続する。
浸透しやすいので浸透性農薬(注)ともいわれ、汚染された食品の残留農薬は内部に浸透し、洗い落とせないのが問題である。
用途は多岐にわたり樹木消毒から、住宅の床下消毒、ガーデニング、減農薬
野菜、お茶、果物、ペットの蚤駆除まで幅広く日常的に使用されている。
農薬としての法規制は1日摂取許容量など規定があるが、欧米に比べ食品の残留基準は異常といえるほど緩い。
アメリカの基準より数倍以上、50倍もの基準値になっているものまである。
runより:さて、とうとう人体への影響の話になりました。
しかも脳です。どうなる事やら・・・