・ネオニコチノイドでミツバチは死ぬ
ミツバチは、農薬がなければ比較的簡単に飼育できます。
逆に、農薬を使えばすぐに変化が見えます。
有機リン系の農薬は、200メートルも離れていれば大丈夫でした。
ところが5年前、2~3km も離れた所でネオニコチノイド系殺虫剤が使用されただけで、前日まで元気だったミツバチが大量死してしまいました。
その後も、同じ現象でどんどん死んでいきました。目の前で死んでいるミツバチは半分ぐらいです。
周りの民家からは、お宅の蜂が夕方近くになると電気に寄って、バタバタ死んでいると言われました。
知覚神経が麻痺するので、明るいところに向かっていくのです。
急きょ、50キロ離れた山の中に持って行って、3分の1に減ったミツバチはようやくもう一度増えてきました。
日本でのミツバチの大量死は、アメリカのものと様子が違うからCCD(蜂群崩壊症候群)ではないという人がいます。
しかし、県は、ミツバチが死んだと言ってから10日以上も来ません。ネオニコチノイドは太陽光ですぐに分解してしまうので、時間が経ってから調べても何もでません。
農林省は、今、養蜂家にお金を出してくれますが、農薬を止めるという話は全然ありません。
たとえばアルゼンチンからハチを輸入しても、農薬が根本的な問題なら、お金の無駄でしかない。
環境省は、養蜂場のミツバチがいくら死んでも、野生の生き物ではないから相手にしてくれません。
養蜂家はネオニコチノイドの使用を認めることはできません。ミツバチの成虫に対する影響だけが問題ではありません。
ミツバチが子供のときに、大きくなるために食べさせる餌として与える大豆にもネオニコチノイドが入っている可能性は大きい。
農薬の使用の種類や時期を決める防除暦には、ネオニコチノイドを使うように勧めている。
しかし、ネオニコチノイドによってミツバチが全滅してしまっても、誰も保障はしてくれません。
農薬メーカーは、使用上の注意に、ミツバチを放し飼いにしているところで使用するなと書いてあるから、製品ではなく、注意書きを無視して製品を使った農家が悪いと言います。
県は、仲介に入る人間がいなくなるから、県を訴えることはやめろと言います。妥協案として、農家がネオニコチノイドを撒くときに事前に県が養蜂家に教えてあげると言われました。
養蜂家が知らされていなかったから、ミツバチが死んでしまったのだと。
しかし、移動可能な西洋ミツバチの巣箱が助かっても、その他のミツバチや昆虫類は死に絶えるでしょう。
これほどの影響のあるネオニコチノイド使用は即刻中止すべきです。