・5. この病気は遺伝するのですか
「QT延長症候群」は遺伝する病気です。
しかし、患者さんの中には遺伝がはっきりしない方もいます。
「QT延長症候群」の遺伝には2つのタイプがあります。
子供4人のうち3人が病気になる優性遺伝と子供4人のうち1人しか病気にならない劣性遺伝です。
劣性遺伝の患者さんの場合は、生まれつき両耳の聴力が低下しています。
6. この病気ではどのような症状がおきますか
発作が起こらなければ無症状です。
発作による症状は立ち眩み、動悸、気分不快などで、ひどい場合には意識を失います。
こうした症状は、脈が乱れ心臓が体に血液を送ることができなくなるために生じます(図3)。
突然倒れて全身がけいれんすることもあり、周囲の人が「てんかん」と誤ることもあります。
発作が止まらない場合、適切な医療処置を行わないと死亡することがあります。
また、患者さんの中にはある「きっかけ」から発作を起こす方がいます。
この「きっかけ」には運動、精神的な緊張、電話のベル、カミナリやインターホンの音などがあります。
女性患者さんの中には生理のときに発作が起こる方もいます。