甲状腺ホルモン不応症 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・難病情報センターより
1. 甲状腺ホルモン不応症とは
甲状腺という部分がのどぼとけの下にあって、蝶々が羽を広げた形をしています。ここでヨードを取り込んで甲状腺ホルモンが作られています。

このホルモンは、心臓や肝臓、腎臓、脳など体のいろいろな臓器に働いて、身体の新陳代謝を調節するのに大切な働きをしています。

バセドウ病という病名をお聞きになった方もあるかも知れません。

この病気は甲状腺ホルモンが多すぎる病気(甲状腺機能亢進症)で、暑がりになり、動悸が激しくなったり汗かきになります。

逆にこのホルモンが少なくなると、寒がりになり、脈拍は少なく、汗が減って皮膚が乾燥してきます(甲状腺機能低下症)。

甲状腺ホルモンは発育にとっても大変大切で、出産を経験された方は新生児の甲状腺機能低下症を早期に見つけるための乾燥濾紙血液で行うスクリーニング検査をご記憶かもしれません。

このように甲状腺ホルモンはとても大切で、多すぎても少なすぎても問題がおこるため、その血液中の濃度は頭の中にある脳下垂体というところで自動的に管理調節されています。

これからお話する甲状腺ホルモン不応症というのは、甲状腺ホルモンは体の中にたくさんあるのに、奇妙なことにホルモンの働きが鈍くなる病気です。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
これは世界的に見てもまれな病気といわれていましたが、最近では検査の方法も進み2009年までに米国の報告では1000人以上が、日本でも100人ほどの患者さんが報告されています。

3. この病気はどのような人に多いのですか
特に男性に多い、女性に多いということはありません。この病気は後に述べるように先天性の病気です。

子供のころから異常を示す場合もありますが、大人になって初めて症状が出るというケースもあります。

4. この病気の原因はわかっているのですか
甲状腺ホルモンが体の中で働くには、細胞の核の中にある特別な甲状腺ホルモン受容体という蛋白質に結合しなければなりません。

この病気の人は、甲状腺ホルモン受容体に遺伝的な異常があることが知られています。

しかし、甲状腺ホルモン不応症であっても甲状腺ホルモン受容体に異常が見つからない患者さんもかなりあります。

甲状腺ホルモン受容体と密接に関係する他の蛋白の異常が考えられていますが、まだ確認出来ていません。