副腎低形成(アジソン病)2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・6. この病気ではどのような症状がおきますか
アジソン病
副腎皮質ホルモンの欠落により、易疲労感、全身倦怠感、脱力感、筋力低下、体重減少、低血圧などがみられる。

食欲不振、悪心・嘔吐、下痢などの消化器症状、精神症状(無気力、不安、うつ)など様々な症状を訴える。

いずれも非特異的な症状である。

色素沈着は皮膚、肘や膝などの関節部、爪床、口腔内にみられる。

 

副腎低形成症
・X連鎖性(DAX-1異常症)

嘔吐、哺乳不良、色素沈着、低血圧、ショック症状などで発症する。

副腎不全症状は新生児期に発症するものがほとんど(60%)であるが、なかには幼児期や学童期に発症する例(40%)が存在する。

思春期年齢になっても二次性徴の発達がみられない(低ゴナドトロピン性性腺機能低下症を合併する)。

また精巣での精子形成は障害される。

 ・ 常染色体性(SF-1異常症)
副腎不全を呈する例は稀で、主に性腺形成不全による症状、XY女性と二次性徴発達不全を呈する。

 ・ IMAge症候群
子宮内発育不全、骨幹端異形成症、外性器異常(小陰茎、停留精巣)と副腎低形成を合併する。
 
 ・ ACTH不応症
グルココルチコイド、副腎アンドロゲンの分泌不全による症状がみられる。
多くは新生児期に発症する。嘔吐、哺乳不良、皮膚色素沈着がみられる。
また新生児黄疸が重症・遷延化することもある。低血糖がみられる。

なかに高身長を呈する患者もいる。

 ・ Triple A症候群(Allgrove症候群)
ACTH不応症に無涙症(alacrima)とアカラシア (achalasia)を伴う。

精神運動発達遅滞、構音障害、筋力低下、運動失調、自律神経障害などがみられる。

7. この病気にはどのような治療法がありますか
不足するステロイドホルモンを補充する。

急性副腎不全の発症時には、グルココルチコイドとミネラルコルチコイドの速やかな補充と、水分・塩分・糖分の補給が必要であり、治療が遅れれば生命にかかわる。

その後も生涯にわたりグルココルチコイドとミネラルコルチコイドの補充が必要である。

新生児期・乳児期には食塩の補充も必要となる。
  治療が軌道に乗った後も、発熱などのストレスにさらされた際には副腎不全を起こして重篤な状態に陥ることがあるため、ストレス時にはグルココルチコイドの内服量を通常の2~3倍服用する。

適切な治療が行われれば予後は比較的良好である。低ゴナドトロピン性性腺機能低下症に対しては、hCG-HMG療法あるいはテストステロン療法が必要となる。

これらの治療により二次性徴は順調に進行するが、精子形成能を獲得することは困難である。

8. この病気はどういう経過をたどるのですか
副腎機能の回復は期待できないので、グルココルチコイドによる補充療法を生涯にわたって続けることにより症状もなく良好な一生を過ごすことができる。

グルココルチコイドをストレス時に増量しなかったり、服用を忘れたりするとショックを起こし、生命の危険となる。適切な治療が行われれば予後は比較的良好である。