突発性難聴 2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・4. この病気の原因はわかっているのですか
突発性難聴の原因は残念ながらわかっていません。

定義にもあるように、急激に発症する感音難聴のうち、原因不明のものを突発性難聴と呼んでいます。

ここでは現在推定されている原因のうち最も有力な2つの説を挙げます。

1.ウィルス感染説
これは難聴の発症前に感冒(風邪)のような症状を訴える患者さんが少なくないことや、 突発性難聴の罹患が一回かぎりであること(再発はほとんどない)、おたふくかぜやはしかなどのウィルス疾患が突発的な高度難聴を起こすことなどが根拠となっています。

2.内耳循環障害説
内耳血管の痙攣や塞栓、血栓、出血などによる循環障害は突発性難聴の突然の発症をうまく説明できます。

また治療として血管拡張剤、抗凝固剤などの循環を改善する薬剤がしばしば有効であると報告されていることも根拠となっています。

しかし、この説では再発はほとんどないという突発性難聴の特徴の説明は困難です。

5. この病気は遺伝するのですか
現時点では突発性難聴は遺伝しないと考えて結構です。

ただし遺伝性の難聴が片側だけ急激に進行することはあります。

この場合、成人では以前よりなんらかの難聴を自覚していることがほとんどで、検査をしてみると両側の難聴がみつかります。

難聴の自覚がなか った小児の場合でも、遺伝性の難聴の場合は両側の難聴がみつかることが多いと考えられていますので、少なくとも成人の方は病院で聴力検査をはじめとする諸検査を受けたうえで突発性難聴と診断されれば遺伝しないと考えてください。

6. この病気ではどのような症状がおきますか
突然に耳が聞こえなくなる(高度の難聴)と同時に、耳鳴りや耳がつまった感じ、めまいや吐き気を生じることもあります。

めまいは約半数の患者さんに認められますが、めまいはよくなった後に繰り返さないのが特徴です。

また、突発性難聴では耳以外の神経症状(四肢の麻痺や意識障害など)が認められないのが特徴です。

発症が突発的であることから、ほとんどの患者さんが発症の時期やそのときの状況を覚えていることが多く、「何時からかははっきりしないが、徐々に聞こえなくなった」ような難聴は突発性難聴ではありません。

厚生省研究班では突発性難聴の診断基準を以下の様に定めています。

1)主症状
1.突然の難聴

文字通り即時的な難聴、または朝眼が覚めて気付くような難聴。ただし、難聴 が発生したとき「就寝中」とか「作業中」とか、自分がその時何をしていたか が明言できるもの。

2.高度な感音難聴

必ずしも高度である必要はないが、実際問題としては高度でないと突然難聴になったことに気付かないことが多い。

3.原因が不明、または不確実

つまり、原因が明白でないこと。

2)副症状
1.耳鳴り

難聴の発生と前後して耳鳴りを生ずることがある。

2.めまい、および吐き気、嘔吐

難聴の発生と前後してめまいや、吐き気、嘔吐を伴うことがあるが、めまい発作を繰り返すことはない。

[診断の基準]
確実例 : 主症状、副症状の全事項をみたすもの。

疑い例 : 主症状の1.および2.の事項をみたすもの。

[参考]
1.Recruitment現象の有無は一定せず。

2.聴力の改善、悪化の操り返しはない。

3.一側性の場合が多いが、両側性に同時罹患する例もある。

4.第VIII脳神経以外に顕著な神経症状を伴うことはない。