ライソゾーム病 3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・<具体的な病気の名前、遺伝形式、病気の原因、病型と症状、治療法について>

ゴーシェ病(Gaucher病)
◆常染色体性劣性遺伝
◆グルコセレブロシダーゼ欠損のより肝臓、脾臓、骨髄、神経にグルコセレブロシドという脂質が蓄積して症状を起こす。
◆病型と症状
・Ⅰ型(成人型):慢性非神経型。肝臓、脾臓が腫れ、貧血が幼児期~青年期におこる。白血病と間違われることがある。

骨がもろくなり、痛みや骨折が起こる。骨髄炎と間違われることがある。
・Ⅱ型(乳児型):急性神経型。肝臓、脾臓の腫れに加えて乳児期より痙攣などの神経症状が急激に進行する。
・Ⅲ型(若年型):慢性神経型。肝臓、脾臓の腫れに加えて神経症状を伴うが、Ⅱ型より発病が遅く程度や進行も緩やかである。
◆治療
酵素補充療法または骨髄移植:ともに肝臓、脾臓の腫れや貧血には良い効果が見られるが、神経症状への効果は乏しい。
ニーマン・ピック病(Niemann-Pick病)
◆常染色体性劣性遺伝
◆A型、B型は、スフィンゴミエリナーゼの欠損により神経、肝臓、脾臓にスフィンゴミエリンという脂質およびコレステロールが蓄積して症状を起こす。

C型では、コレステロールの輸送を行う物質の先天的欠損により、同様の蓄積が起こる。
◆病型と症状
・A型:乳児期早期に肝臓、脾臓の腫れと神経症状が始まり、急激に進行する。
・B型:乳児期~小児期に肝臓、脾臓の腫れが起こり、徐々に進行する。神経症状は伴わない。
・C型:乳児期~成人期まで幅広い発症を示す。

いずれも肝臓、脾臓の腫れと神経症状が徐々に進行する。
◆治療
B型に対して酵素補充療法が開発されており、臨床治験が計画されている。
GM1-ガングリオシドーシス
◆常染色体性劣性遺伝
◆β-ガラクトシダーゼの欠損により、神経、肝臓、脾臓、骨などの結合組織にGM1-ガングリオシドという脂質が蓄積して症状を起こす。
◆病型と症状
乳児型:3~6ヶ月に神経変性症状が始まり急速に進行する。

音に過敏反応がある。肝臓、脾臓の腫れとムコ多糖症に似た骨の変形などがある。
・若年型:幼児期に神経症状が起こり、進行する。
・成人型:小児期~成人期に神経症状が起こり、徐々に進行する。ジストニアと呼ばれる筋緊張異常の症状がある。
◆治療
効果的な治療法は無い。

GM2-ガングリオシドーシス
◆常染色体性劣性遺伝
◆β-ヘキソースアミニダーゼAの欠損(ティザックス病)あるいはβ-ヘキソースアミニダーゼAとBの欠損(サンドホッフ病)により神経細胞にGM2-ガングリオシドという脂質が蓄積して症状を起こす。
◆病型と症状
・乳児型:6~7ヶ月ころに神経症状が始まり、急速に進行する。音に過敏反応がある。肝臓、脾臓の腫れは無い。
・若年型:幼児期~小児期に神経症状が始まり、進行する。運動障害が主な症状である。
・成人型:小児期~成人期に神経症状が始まり、徐々に進行する。

運動障害が主な症状である。
◆治療
効果的な治療法は無い。

クラッベ病(Krabbe病)
◆常染色体性劣性遺伝
◆ガラクトセレブロシダーゼの欠損により神経にガラクトセレブロシドおよびガラクトスフィンゴシンが蓄積して症状を起こす。
◆病型と症状
・乳児型:3~5ヶ月ころに神経症状が始まり、けいれんを伴い急速に進行する。肝臓、脾臓の腫れは無い。
・若年型:幼児期に神経症状が始まる。

精神障害、知能障害、運動障害、視力障害が進行する。
・成人型:10歳代以降に神経症状が始まる。

ゆっくりと、精神障害、知能障害、運動障害、視力障害が進行する。
◆治療
・進行が遅い若年型や成人型では骨髄移植がある程度の効果を示す。