治療 [編集]
支持療法 [編集]
輸血
白血球除去赤血球を輸血する。頻回輸血する場合はデフェロキサミンを投与してヘモジデローシスを予防する。血小板は出血傾向が出なければ輸血しない。
造血因子
G-CSFを投与する。
造血回復を目指した治療 [編集]
免疫抑制療法
シクロスポリン、ATG(anti-thymocyte globulin)の投与
蛋白同化ホルモン療法
骨髄移植
いずれも副作用があるため、重症例や中等症例のうち輸血を必要とする場合や汎血球減少がある場合のみ行い、それ以外では経過観察する。重症例では20歳以下では骨髄移植が第一選択であり、45歳以上では合併症の頻度が高いためまず免疫抑制療法を試す。20~45歳では患者の状態や希望に応じて選択する。免疫抑制療法を行う場合は、まずシクロスポリンやATGを投与し、無効であれば蛋白同化ホルモンを投与する。それも無効であれば骨髄移植を実行する。なお、本疾患における非血縁者間の骨髄移植は生命予後が悪いため、免疫抑制療法が無効であった場合に限られる。
予後 [編集]
軽症・中等症例では自然に回復する例がある。重症例では支持療法や造血能回復治療を行うことで、長期生存率が90%以上となっている。ただし、好中球が0に近く、G-CSF投与後も好中球が改善しない例は予後不良である。
免疫抑制療法によって改善した例でも、約15%が骨髄異形成症候群、その一部は急性骨髄性白血病に移行し、約30%が発作性夜間ヘモグロビン尿症に移行する。
カテゴリ: 特定疾患 | 血液疾患