河北新聞より | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

奥州・胆沢一小のシックスクール 改修校舎の使用再開

改修した校舎の使用が再開され、慣れ親しんだ教室で授業を受ける児童たち

 校舎の改修工事が原因で児童19人がシックスクール症候群と診断され、2学期から校舎を離れて分散授業を行っていた岩手県奥州市胆沢一小(児童416人)が4日、校舎の使用を再開した。重症児童ら2人は安全面になお不安が残るとして、近くの中学校で授業を受ける。

 朝の全校集会はこれまで3、5、6年生が教室として使用していた体育館で行われた。渡辺唱光校長は「校舎の空気がきれいになり、戻ることができました。暑さなど仮校舎での授業は大変でしたが、よく乗り越えられました。元気よく本校舎での生活をスタートしましょう」と呼び掛けた。
 夏休みを挟んで約2カ月半ぶりに慣れ親しんだ教室に戻った児童たちは、どの顔も笑顔。1~6年生の14教室では各担任教諭が児童に体調を確認してから授業を始めた。
 各教室は空気清浄機により24時間換気が続けられている。全校児童を対象にした健康調査も2週間以内をめどに実施される。別棟の校舎にある2教室は体調不良を訴えた児童向けに活用する。
 今年3月からシックスクール症候群と診断された児童19人(3人は転校)のうち4、1年生の2人は大事を取って、近隣の小山中に設けられた「避難教室」で授業を受ける。保護者の一人は「みんなと一緒に校舎に戻りたいが、体調が許さない。今は健康の回復を優先せざるを得ない」と話した。
 同小の市施設5カ所(体育館、公民館など)に分かれての授業は、2学期開始の8月18日から続けられた。市教委は校舎内の総揮発性有機化合物量(TVOC)が国の基準(1立方メートル当たり400マイクログラム)の半分以下になったため校舎の使用再開を決めた。


2010年10月05日火曜日