ワクチンについて2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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2)種痘ワクチン

ここで種痘ワクチンの免疫反応を考えてみる。天然痘をおこす痘瘡ウィルスも、牛痘を起こす牛痘ウィルスも、ポックスウィルスというグループに属している。ヒトに牛痘ウィルスを接種すると、ヒトに軽い牛痘感染が起きると同時にポックスウィルスに対する抗体が出来る。その抗体はBリンパ球に記憶される。もし牛痘ウィルスに似た痘瘡ウィルスが侵入しても、記憶しているB細胞がすみやかに大量の抗体をつくる。ウィルスが体内で増殖する前に抗体がウィルスを攻撃するので、天然痘は発症しない。

3)免疫学的記憶

ハシカ(麻疹)に自然感染したときの免疫反応を考察する。麻疹ウィルスが体内に入るとB細胞がウィルスを排除しようとIgM抗体を作る。IgM抗体は分子量が大きいが寿命が約5日と短いので、すべてのウィルスを退治できない。残りのウィルスが増殖し始めると今度はB細胞がIgG抗体(免疫グロブリン)を作る。IgG抗体は寿命が23~28日と長くウィルスとの結合力も強いので、ウィルスが除去される。このようにしてハシカは治癒するが、同時にB細胞は麻疹ウィルスの抗原性を記憶する。これを「免疫学的記憶」という。

翌年ふたたびハシカが流行、麻疹ウィルスが体内に侵入しても、記憶していたB細胞が即座に大量のIgG抗体を作り、ウィルスを排除するのでハシカは発病しない。だから一度ハシカに感染すれば、一生かからないというわけである。