ワクチンについて3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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4)細菌、ウィルス感染に対してはワクチンによる予防が決めて

免疫の記憶機能を利用したのが、ワクチンを使った予防である。ハシカ、天然痘、日本脳炎などを毒性を弱めて接種すると、それに対する抗体ができ、Bリンパ球が抗原(ワクチン)を記憶する(免疫学的記憶)。次回に同じウィルスが入ってきても、すぐに免疫記憶細胞が抗体を作り感染を予防する。免疫記憶細胞は数十年も生き続け、それぞれのウィルスに対して別々に反応する。これを特定の抗原にのみ反応するという意味で特異的反応という。例えば風疹ウィルス抗体を作るリンパ球は風疹ウィルスのみ攻撃し、日本脳炎ウィルスには反応しない。

5)ワクチンの種類

現在は2種類のワクチンが用いられている。

a)生ワクチンと呼ばれるものは、生きてはいるが病原性が低いウィルスを接種するもので、弱毒生ワクチンという。ハシカ(麻疹)、風疹、ポリオ、おたふくかぜ、水痘、BCGなどが生ワクチンである。

b)不活性化ワクチンは、ウィルスを殺して感染力を奪ったもの。インフルエンザ、日本脳炎、B型肝炎、DPT(ジフテリア、百日咳、破傷風)が不活性化ワクチンである。なお、最近ではポリオも不活性化ワクチンが使われることがある。

ワクチン接種による副反応(発熱、発疹、痙攣など)は生ワクチンの場合は、接種後1~2週間に生じるものが多い。また、不活性化ワクチンによる副反応はほとんどが接種後2日以内である。細菌に対しては抗生物質という強力な治療法があるが、ウィルス感染に対しては、いくつかの例外を除いて特効薬はない。そこで大切なのがワクチンによる予防である。なお細菌ではジフテリア、百日咳、破傷風などのワクチンはできるが、コレラ菌、赤痢菌などにはワクチンができない。これらの細菌はリンパ球に記憶されにくい抗原のようで、なぜ細菌の抗原性に対する記憶の強弱があるのかは不明である。