4)アレルギー
初めは生体防御機能を「免疫系」と呼んだが、その後は自分と自分でない異物を識別して異物の侵入を監視し、排除しようとする機能であると分かってきた。
免疫の機能が過剰になったりすると身体に深刻な被害を及ぼすこともある。
免疫系が身体に不利に働く総称がアレルギーであり、自分を異物と誤ると自己免疫疾患が起こる。
人体を構成する細胞は染色体上に「自分」を示す「HLA抗原」を持ち、免疫系はこれをもとに、自分と異物を識別する。
骨髄移植の成否を決める提供者と患者の適合性となるのもこのHLA抗原である。
ただし、自分と異物を厳密に識別にもかかわらず、口から摂取した食物は異物と識別しないなど、あいまいな一面もある。