室内空気中化学物質についての相談マニュアル作成の手引き9 | 化学物質過敏症 runのブログ

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4.室内空気中に存在する可能性のある揮発性有機化合物について

1)優先して取組まれている物質について

 関係各省や住宅関連団体が参加して設立された「健康住宅研究会」(1996~1997)において、対策優先取組物質として3物質3薬剤(ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、木材保存剤(現場施工用)、可塑剤、防蟻剤)がとりあげられている。
 また、さらに具体的には、平成12年4月より開催されている、厚生省(現厚生労働省)の「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」において、実態調査結果やこれら検討結果、その後の知見等をもとに、室内濃度指針値の策定が進められている。現在(平成13年7月)までに、


(1)ホルムアルデヒド
(2)トルエン
(3)キシレン
(4)パラジクロロベンゼン
(5)エチルベンゼン
(6)スチレン
(7)フタル酸ジ-n-ブチル
(8)クロルピリホス
(9)テトラデカン
(10)フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
(11)ダイアジノン

(1)は平成9年6月13日「快適で健康的な住宅に関する検討会議 健康住宅関連基準策定専門部会化学物質小委員会報告書」
(2)~(4)は平成12年6月29日「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会中間報告書-第1回~3回のまとめ-」
(5)~(8)は平成12年12月22日「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会中間報告書-第4回~5回のまとめ-」による
(9)~(11)は平成13年7月「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会中間報告書-第6~7回のまとめ-」による
の計11物質について室内濃度指針値が定められている。同検討会は現在も継続中であり、順次指針値が設定されていく予定である。

設定された指針値については随時厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/ )の報道発表資料で公開していくこととしているので、参照されたい。
 国際的には世界保健機構(WHO)から約50物質についてガイドラインが定められている。

(http://www.who.int/peh/air/Airqualitygd.htm より入手可能)
 以下に平成13年6月現在で、国内で指針値*が策定されている物質について特性を記す。

なお、ここに示した健康影響は中毒、事故的高濃度暴露や皮膚接触等、これまでに判明している事例を参考として記したものである。

*指針値は通常この濃度以下であればヒトが一生涯にわたって暴露したとしても、有害な健康影響が表れないであろう値である。
 但し、特殊な事情がある場合には、指針値以下であっても何らかの影響が見られる可能性はある。