学校におけるシックハウス症候群・化学物質過敏症対策 千 葉 県8 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

第4 シックハウス症候群や化学物質過敏症の児童生徒に対する対応
1 シックハウス症候群の症状
基本的には,室内環境汚染が原因で,建築物内の多くの人が次のような症
状を呈するもので,その環境を離れると良くなるものです。
なお,過敏な人は他の人が反応しなくとも症状を呈することがあるなど,
個人差が大きく,多様であることに留意が必要です。
目 目がかゆい・あつい,チクチクする
鼻 鼻水,鼻づまり,鼻がむずむずする
皮膚 顔が乾燥する・赤くなる,顔や耳がかさつく・かゆい,手が乾燥する・
かゆい・赤くなる
のど・呼吸器 声がかすれる,喉が乾燥する,咳が出る
精神面 とても疲れる,頭が重い,頭痛,吐き気やめまい,集中できない
シックハウス症候群に関する相談と対策マニュアルより
(「シックハウス症候群の実態解明及び具体的対応に関する研究」研究班)
2 化学物質過敏症の自覚症状
自覚症状が基本となる症候群であり,特異的な症状はなく,自律神経系の
不定愁訴や精神神経症状をはじめとする多彩な症状を訴えています。頭痛,
筋肉痛(筋肉の不快感),倦怠感,疲労感,関節痛,咽頭痛,微熱,下痢,腹
痛,便秘,羞明・一過性暗点,うつ状態,不眠,皮膚炎(かゆみ),感覚異
常,月経過多などの症状があげられています。通常の機器検査や臨床検査で
は何ら異常が見られないケースがほとんどです。
シックハウス症候群に関する相談と対策マニュアルより
(「シックハウス症候群の実態解明及び具体的対応に関する研究」研究班)
3 県内市町村立学校及び県立学校の児童生徒を対象とした調査結果
平成20年9月から10月にかけて県内の市町村立及び県立学校を対象に,
「シックハウス症候群等の児童生徒の調査」を行ったところ,75名の児童生
徒が何らかの化学物質に過敏であり,各学校でその症状に合わせ可能な範囲で
対応を図っています。
主な事例を次に記載するとともに,今回調査した結果の中から,学校等で参
考となる事例を巻末の参考資料として掲載しています。
反応する物質 保護者の要望 学校での対応
塗料,石けん(洗剤),殺虫(防虫)剤,接着剤,芳香(消臭)剤,タバコ,トルエン化学物質に触れることを避けて欲しい教室に換気扇を設置工事と重なったため,新教室に入れない場合を想
定し学習室を設けた仮設校舎に入る前,保護者立会いのもと,臭いのチェックを行った塗料,床ワックス,石けん(洗剤)換気扇の設イレボール,殺虫剤を使用しない

消毒を行う際,事前に周知窓開けと窓側の席を配慮習字,パソコンの授業の際は別室で過ごす香のあるものは控える窓開けの徹底
換気扇の設置窓側の席の確保教科書を天日干しした物を配布床ワックスは刺激の少ないものとする理科実験は廊下か外で保護者が同様に行う
習字はクラスの友達と別室で行う身体検査,保健関係は保健室に入れず別室で行う塗料,床ワックス,殺虫(防虫)剤,接着剤,
文房具(セロハンテープ),アルコール,シンナー,塩素授業でマジックや接着剤を使うときは事前に連絡学校で工事等がある場合は
事前に連絡工事で使用する薬剤があればわかる範囲で情報提供工事等は児童が学校にいるときは行わない
十分な換気ができる日数を考え長期休業中に行う床ワックスを変更校舎の工事は長期休業中に行う
工事等は必ず事前に保護者へ連絡し,使用する薬剤も伝える授業で使用するセロハンテープやアルコールについても事前に連絡し,使用方法等可能な範囲を含めて確認する