フリッツ・ヴンダーリッヒ マーラー 交響曲「大地の歌」 スタジオ録音とライヴ盤 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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昨日に続き、ヴンダーリッヒです。今日はマーラーの交響曲「大地の歌」。

冒頭に掲載したのはオットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)、フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール)による演奏。録音は、1964、1966年となっています。

 

これはヴンダーリヒの遺した録音の中でも最も高く評価されている物の一つと言って良いかもしれません。と言うより数多くある「大地の歌」の演奏の中で最高の録音、と言っても過言では無いと私は思っています。

 

ヴンダーリッヒの熱い表現、輝かしい声の響きに問答無用で惹き込まれてしまいます。そして、偶数楽章の曲を歌うクリスタ・ルートヴィヒの柔らかな声と味わい深い表現。フォルティシモの声量も見事でまったく素晴らしい歌唱です。ヴンダーリッヒとルートヴィヒの対比も曲の味わいをより濃厚に感じさせてくれます。その二人の名歌手をがっしりと支えスケール大きな音楽を作りだしていくクレンペラー。何度聴いても飽きることの無い演奏です。

 

上記の演奏は随分昔から聴き続けてきた演奏なのですが、最近はヨーゼフ・クリップス指揮ウイーン交響楽団のライヴ録音盤も時々聴いたりします。

こちらは同じヴンダーリッヒのテノール独唱で、こちらは偶数楽章をバリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウが担当した録音。1964年6月14日ウィーン芸術週間におけるムジークフェラインでのライヴ音源、だそうです。

録音が少し聴きづらいのが難点ではありますが、ライヴでのヴンダーリッヒの熱さ、それからメゾ・ソプラノとはまたちょっと違った雰囲気を聞かせてくれるディースカウの歌唱は聴く価値が充分あると思います。

 

やはり、ヴンダーリッヒの声、素晴らしいですね。

 

 

 

 

マーラー:大地の歌(クラシック・マスターズ)

今もって「大地の歌」の決定盤と謳われる大名盤です。ここで強調したいのは、クレンペラーの指揮ぶりはもちろんのこと、ヴンダーリッヒとルートヴィッヒの異常とも思える歌唱の素晴らしさです。
 この録音後間もなくして事故死してしまった名テノール、ヴンダーリッヒの凄み、ルートヴィッヒの哀切極まりない表現を、クレンペラーが巨大で美しい背景で支えるこの録音は、まさに人類の至宝と言えましょう。

マーラー:交響曲『大地の歌』
クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール)
フィルハーモニア管弦楽団
オットー・クレンペラー(指揮)
録音:1964、1966(ステレオ)

 

 

 

マーラー:交響曲「大地の歌」

伝説のテノール、フリッツ・ヴンダーリヒと録音史上最も傑出した大歌手フィッシャー=ディースカウを独唱に迎えて、ヨーゼフ・クリップスがウィーン交響楽団を振った《大地の歌》。1964年6月14日ウィーン芸術週間におけるムジークフェラインのライヴ音源。

 

 

 

 

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そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
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