アントワーヌ・ブリュメル 12声部のミサ曲「見よ、天地が揺れ動き」 ウエルガス・アンサンブル | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日はパウル・ヴァン・ネーヴェル指揮ウエルガス・アンサンブルの演奏する ルネサンス期フランドルの作曲家アントワーヌ・ブリュメルの作曲した12声部のミサ曲 Missa "Et ecce terrae motus" a 12 voci Huelgas Ensemble(ミサ曲「見よ、天地が揺れ動き」)を聴きました。

アントワーヌ・ブリュメルはジョスカン・デ・プレ等とほぼ同じ時代のフランドル出身の音楽家です。(ジョスカンより少し後輩に当たる年代の人だと思います。)

「アントワーヌ・ブリュメル (Antoine Brumel, 1460年頃 - 1515年以降?)は ルネサンス音楽の作曲家。
若いころについてはほとんど不明だが、おそらくシャルトルの西、ブリュネル Brunelles に生れたようで、だとすれば実質的にフランドル楽派初のフランス人作曲家ということになる。 1483年から3年間シャルトルのノートルダム寺院で歌手を務め、その後はジュネーヴの聖ピエール聖堂などに就職した後、1498年から1500年までパリのノートルダム寺院聖歌隊の少年合唱を指導した。1506年からアルフォンソ1世・デステのもと、フェラーラ宮廷で聖歌隊長を勤務、前年ペストのために急死した大作曲家、ヤーコプ・オブレヒトの後任となった。フェラーラ宮廷礼拝堂が1510年に解散されるとその後のブリュメルの足どりは何もつかめなくなる。だがその後に少なくとも1曲(ミサ曲《祝福されし処女 Missa de beata virgine》)を作曲しており、またヴィンチェンツォ・ガリレイの論文によると、ブリュメルは1513年にローマ教皇レオ10世に謁見した作曲家の一団にまじっていたという。」(Wikipedia アントワーヌ・ブリュメル より )

曲は、まさにルネサンスのポリフォニー音楽の粋を極めた、と言って過言では無い精妙に仕上げられた音楽でした。多声部からなるコーラスが繰り広げる響きの饗宴は宗教音楽の一つの到達点だったかもしれないと思わせられるほどです。

12声部からなるコーラスが繰り広げていくポリフォニーは、まるで柔らかな光を浴びた雲が次々と湧き上がり無限に増殖していくような光景を眺めている気分にさせられます。美しく、夢の中にいるように揺れ動きながらあたりを埋め尽くす柔らかな光。全身を包まれた私はただその中に身を浸すだけしかできなくなってしまったようでした。こんな音の饗宴を石造りの教会の長い残響の中で聴いたとしたら。それはきっとこの時代の人がイメージした天国に最も近い情景なのでは無かったでしょうか。

 

 

 

Brumel: Mass/Sequentia "Dies Irae"

 

 

 

 

 

 

 

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ルートルフ、ついに正体がバレる!?


7か月かけた数々の発明により困窮する領地を救ったベルシュマン男爵家の兄弟コンビ。ようやく安定した長閑な生活を満喫する一家のもとに、王都の父から手紙が届いた。内容は建国記念祭を見に王都へ来ないかという誘いだった。ウォルフとルートルフは家族と伴に王都へ行くことを決める。
しかし数日後、王都への道中、ルートルフは妹のミリッツァと一緒に謎の男たちに攫われてしまう。護衛の助けが間に合わない絶体絶命の状況に、ルートルフは勇気を振り絞り……!?
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不作による飢餓、害獣の大繁殖。大ピンチの領地を救うのは、赤ちゃん!?

ルートルフ・ベルシュマンは生後6か月で突然大人並みの意識に目覚め、別世界の『記憶』に何かを告げられるのを感じる。焦らず周りの状況認識と言語習得から始めると、間もなく自分が男爵家の次男であり、領地が困窮していることを知る。領民たちが冬を越せないほどの深刻さに、自分が大人になるまでじっとしていられないと感じたルートルフは、兄のウォルフに自身の正体を明かし、ふたりで領地救済に乗り出そうと決意する。
「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。

 

 

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ルートルフがようやく1歳に!! 兄弟コンビの領地復興ストーリー第2弾!

貧乏男爵家次男のルートルフは、別世界の『記憶』を持った頭脳派0歳児。やがて困窮する領民の状況を知った彼は、兄のウォルフにだけ自身の正体を明かして、領地救済に乗り出していく。ふたりは黒パンやコロッケなどを次々と発明し、おかげで領地は危機を脱しつつあった。
そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
さらに、1歳を迎えたルートルフの前に見知らぬ赤ちゃんが現れて!? 赤ちゃん度MAXでお届けする、領地立て直しストーリー第2弾。

 

 

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