昨日の記事に書きましたようにメンゲルベルクのニューヨーク・フィルでの任期の最後の2年はトスカニーニとともに常任指揮者を務めるという双頭体制という形になりました。そのメンゲルベルクが去った1930年から、トスカニーニ率いるニューヨーク・フィルハーモニックは一つの黄金時代を迎えます。
イタリアで大成功を収め、ヨーロッバ各地で旋風を巻き起こしたトスカニーニはアメリカでもまずはメトロポリタン歌劇場でオペラ指揮者としてその実力を発揮します。1908年にメトロポリタンの(当初はマーラーと共同で)首席指揮者に就くと1915年に辞任するまでアメリカでも圧倒的に人気を博しました。
その後個人的事情や第1次世界大戦の影響でしばらくはイタリアに帰りますが、1926年にニューヨーク・フィルを初めて指揮すると1927年ウィレム・メンゲルベルクと共にニューヨーク・フィルハーモニックの常任指揮者に指名され1930年からは名実ともにニューヨーク・フィルに君臨することとなります。
冒頭に掲載したのはトスカニーニがニューヨーク・フィル最後の年に録音したベートーヴェンの交響曲第7番です。トスカニーニのベートーヴェンというとNBC交響楽団と戦後に録音した一連の録音が有名ですが、私のそれらの演奏のイメージとしてエネルギッシュではあるけれどもテンポの設定にあまり余裕を感じなかったりやアクセントの付け方がきつすぎるような印象が強かった気がします。しかし、この1936年のニューヨーク・フィルの演奏は全体的に柔らかな感じがあり、それでいてトスカニーニらしいエネルギッシュさや音楽の流れの良さがしっかり感じられるなかなか素晴らしい演奏だと思いました。特に終楽章はまさにリズムの饗宴といった感じ。決してインテンポにこだわらない柔軟な音楽作りも印象的でした。
下に掲載したのは1929年のセビリアの理髪師序曲。トスカニーニ18番のロッシーニです。ちょっとノイズは多いのですが実に生き生きとした音楽が聴けます。
ベートーヴェン:交響曲第7番&ハイドン:時計~トスカニーニ&ニューヨーク・フィル名演集
赤盤復刻シリーズ`第2期、指揮者・オーケストラ編。イタリアの指揮者、アルトゥーロ・トスカニーニの指揮、ニューヨーク・フィルハーモニックとの共演によるアルバム。
トスカニーニが遺した録音の中から,ニューヨーク・フィルとのものをセットにしたCD。初めて指揮した1926年から最後の年になった1936年までの演奏が収録されている。中でも名高いのが36年のベートーヴェンの7番。同年収録のオペラ序曲もすばらしい。
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ルートルフ、ついに正体がバレる!?
7か月かけた数々の発明により困窮する領地を救ったベルシュマン男爵家の兄弟コンビ。ようやく安定した長閑な生活を満喫する一家のもとに、王都の父から手紙が届いた。内容は建国記念祭を見に王都へ来ないかという誘いだった。ウォルフとルートルフは家族と伴に王都へ行くことを決める。
しかし数日後、王都への道中、ルートルフは妹のミリッツァと一緒に謎の男たちに攫われてしまう。護衛の助けが間に合わない絶体絶命の状況に、ルートルフは勇気を振り絞り……!?
さらに、自分が別世界の『記憶』を持っていることをこのまま隠し続けるのは難しいと考えたルートルフは、兄以外にも秘密を打ち明けることを決意して――。
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不作による飢餓、害獣の大繁殖。大ピンチの領地を救うのは、赤ちゃん!?
ルートルフ・ベルシュマンは生後6か月で突然大人並みの意識に目覚め、別世界の『記憶』に何かを告げられるのを感じる。焦らず周りの状況認識と言語習得から始めると、間もなく自分が男爵家の次男であり、領地が困窮していることを知る。領民たちが冬を越せないほどの深刻さに、自分が大人になるまでじっとしていられないと感じたルートルフは、兄のウォルフに自身の正体を明かし、ふたりで領地救済に乗り出そうと決意する。
「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。
ルートルフがようやく1歳に!! 兄弟コンビの領地復興ストーリー第2弾!
貧乏男爵家次男のルートルフは、別世界の『記憶』を持った頭脳派0歳児。やがて困窮する領民の状況を知った彼は、兄のウォルフにだけ自身の正体を明かして、領地救済に乗り出していく。ふたりは黒パンやコロッケなどを次々と発明し、おかげで領地は危機を脱しつつあった。
そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
さらに、1歳を迎えたルートルフの前に見知らぬ赤ちゃんが現れて!? 赤ちゃん度MAXでお届けする、領地立て直しストーリー第2弾。
刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先
二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ
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