そえだ信「君に、最大公約数のテンプレを」第134話「準備してみた」旅立ちの支度は調い… | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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そえだ信「君に、最大公約数のテンプレを」、3月30日「134 準備してみた」が公開されています。

 

『出てきたところで蔵の横から手招きし、ジョウに板を二枚とペンとインクを渡した。

 手早くバーチャル空間の邸内を捜索して、筆記用具らしいと見つけたものだ。

 それをジョウは運んで、トーシャに手渡す。

 頷いて、トーシャは蹲ったままの商会長と兵の責任者――名前も肩書も不明だがどうでもいい、仮称「隊長」としておく――を見下ろした』

 

『トーシャは隊長に筆記用具を差し出した。「こちらの領主邸に放火したのは自分たちだ、と書いて署名しろ」』

『トーシャはもう一枚の板を商会長に差し出した。

「お前は、この家にツァグロセク侯爵領の兵を匿っていたことを書いて、署名するんだ」』

 

『今書かせた供述書をここの領兵に渡してさっさと三人が領を去ってしまえば、あとはこの地下牢に引き取りに来て取り調べをしてくれるだろう。いざこざの絶えない隣領から複数名の兵が忍んできて、領主邸放火など怪しい行為をしていたのだ。』

 

「それじゃあ俺たちは、下宿を引き払ってこの街を出る。南西の門を出るときに、この板は門番に預けることにする」

「三人で魔物退治行脚か。頑張ってな」

「ああ、お前のお陰でかなりの魔物の対策はできそうだしな。いろいろ今後も工夫してみるよ」

『手を振って、別れた。おそらく今度こそ、ほぼながの別れということになるだろう。』

 

三人と別れたハックは歩いて家に帰ります。

『仲間に連絡する余裕もなかったので、帰らないことを案じているだろうと思われる。

 寝静まった家に入り、二階の男子室に上がる。』

 

心配して待っていたブルーノとサスキアに当たり障りの無い説明をするハック。

翌日からはニール、サスキアとの旅立ちの準備にかかります。

 

『サスキアとニールは、部屋のものを整理している。持参するものは最低限の衣類程度で今夜荷造りをする予定だが、その前にいらないものを分類始末するという。

 二階に上がっていくと、「ハック、ちょっと」とニールに呼ばれた。

「どうした」

「これ、どうしようか」

 二人の部屋を覗くと、座ったニールの前に板と木の皮が積み上がっていた。

 ずっといろいろな製産を続けてきて、その際の製造記録を残させていたものだ。』

「俺が預かろう。中身を取捨して減らすか、あるいはイザーク商会に頼んで何かのついでにヘルツフェルトに送ってもらう、などということもできるかもしれない」

 

ニールとサスキアの片付けはあまり時間もかからず終わりかけているようでした。

「そうすると、あと残るのは食料だな。王都に向かう街道沿いなら二三日ごと程度にそれなりの町があるので途中で補給はできるようだから、最初の三日程度分、干し肉と携行食を用意していく」

「そのために、肉屋に持ち込むノウサギを狩るんだったな。こちらはもう準備できているぞ」

 

それから三人はノウサギ狩りに森に入りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
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「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。

 

 

 

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