今日聴いたのは、ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団によるベートーヴェン交響曲第7番です。1929年11月19日録音の音源。今から約94年前の録音、と言う事になります。この演奏当時、クナッパーツブッシュは41歳。まだ随分若い頃の録音、と言っていいと思います。
録音はさすがに最新のデジタル録音などと比べるべくもありませんが、それでも充分に音楽を過干渉できるレベルは保っていると思います。
以前聴いた、戦後になってからの第2番、第3番、第5番、第8番などのある種いかにもクナッパーツブッシュ、と言った凄みのある演奏と比べると、極端なテンポルバートや表情付けはあまりなくとてもすっきりした表現です。少し速めのテンポ設定でストレートに音楽に向かう青年指揮者の意気込みが感じられる演奏。しかし、第2楽章の沈潜していくような深さ、最終楽章の劇的なフィナーレなど随所にクナッパーツブッシュらしさも感じられとても聴き応えのある演奏でした。
クナッパーツブッシュのベートーヴェン第7番は戦後のウイーン・フィルやミュンヘン・フィルとの演奏などもYouTubeにUPされているようですので、そのうちじっくりと聴いてみたいと思います。
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮、ベルリン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による1929~42年録音盤
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