今日、いつも行っているBOOK OFFに暇つぶしがてら足を向け、ぼんやりと中古CDの棚を見ていると、1枚のCDの何でも無いような文字が眼に入りました。ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」。ああ、そう言えば12月だったんだな、なんて殆どどうでも良いことを考えながらそのCDを棚から引き出しました。(単に「第9」を、と言う事でしたら家に帰ればかなりの数の音源が溢れているはずなのに…、ね(笑))
手に取ったCDケースから曲名の次に眼に入ったのが「クライバー」と言う文字。えっ、クライバーの「第9」なんて…、などと思う間もなく、クライバーの前にエーリッヒと言う文字が書かれているのに気付きます。ああ、お父さんの方のクライバーか。
エーリヒ・クライバーの「第9」は聴いたことがなかったな、とまた衝動買い(笑)
ソプラノ:ヒルデ・ギューデン
メゾ・ソプラノ:ジークリンデ・ヴァーグナー
テノール:アントン・デルモタ
バス:ルートヴィヒ・ヴェーバー
ウィーン楽友協会合唱団
指揮:エーリヒ・クライバー
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1952年6月 ムジークフェラインザール (ウィーン)
1952年の録音ですから、音質はどんな感じなんだろう、などと思いつつ早速聴き始めます。
これが、もう70年以上前の録音とは思えない程度に聴きやすい音質。モノラルですが、音楽を聴くのに全く不足は感じられません。そして、音楽。これが素晴らしいのです。フルトヴェングラーやクレンペラーのような物々しさを感じる音楽ではありません。トスカニーニのように厳しすぎるアクセントの音楽でもありません。少し速めのテンポで始まる音楽は、しかし引き締まったリズムでよどみなく流れ、ウイーン・フィルの柔らかく明るい音を生かしながらも決して軽薄な音など一つも聴かせず、まさしくベートーヴェンはこういう音楽を望んでいたのでは無いかと言う世界を生き生きと描いていきます。第2楽章の厳しくスケール感のある造形、第3楽章の馥郁たる陶酔感、そして終楽章。厳しく引き締まり、緊張感に溢れた流れの中から描き出される音のドラマ。バリトンのウェーバーの素晴らしい声。その他の独唱陣もなかなか聴き応えがあります。次第次第に高まっていく感興がゴールに向けて疾走する様子は全く感動的。素晴らしい演奏でした。
こんなCDを聴くと、息子のカルロスにもぜひ「第9」を演奏してほしかったなどと思わず欲が出てしまいます。
彼ならどんな音楽を聴かせてくれたでしょう。
エーリッヒ・クライバー指揮による`52年録音盤。ヒルデ・ギューデン、アントン・デルモータ他の歌唱により収録。
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